【インタビュー】単価は計画の2.5倍に、海外ホテル予約機能大幅刷新|令和トラベル 藤沼隼弥プロダクトマネジャー
海外旅行予約アプリ「NEWT(ニュート)」を運営する令和トラベルはこのほど、飛行機とホテルを別々に予約する個人手配型海外旅行の増加を背景に、「海外ホテル予約」機能の大幅アップデートを実施した。①地図検索②しぼりこみ項目③トラベルリンクーと言った機能を拡充、強化している。今回は、同社の藤沼隼弥プロダクトマネジャーに同機能のアップデートの狙いなどを聞いた。
海外ホテルの販売はニーズの高まりから約1年近く前倒し
さらなるUI強化、全てが「NEWT」で完結できるように
――これまでのツアーと異なり、海外ホテル単体での予約を始めたのはなぜか。
「NEWT」は、ホテルと飛行機といったパッケージツアーの販売からスタートした。今年4月5日にリリースから1年を迎え、に海外ホテル予約もスタートした。4月からは会員限定で販促していたが、9月から販売を本格化。11月2日には大幅アップデートを実施し、今後は販売展開を拡大していく。海外ホテル単体での販売は当初、2024、2025年ぐらいからスタートする計画だったが、海外旅行需要の回復やニーズの高まり、開発の迅速化などから1年から1年半近く前倒しして実現した。
――ホテルの取り扱い数は。
一言とで言えば、全ての地域を扱っている。ホテルの売れ筋は、ハワイやグアムなどのリゾートのほか、カスタマイズ性の強いヨーロッパ、そして航空券がセールなどで比較的安い韓国といったところだ。ヨーロッパや韓国は、シティ系が人気となっている。
――人気の価格帯について。
当初の事業計画より2.5倍の単価となっている。例えば、韓国での過ごし方は2泊3日が多い。夜は寝るだけの人が多いと思ったが、シグニエルソウル、ロッテホテル、パラダイスシティなど、高単価がボリュームゾーンとなっている。事業としても、毎月右肩上がりで伸びている。
――申し込み者の属性について。
われわれは、29歳以下(U29)を一つのターゲットとしており、カップルのほか、友人同士、パートナーでの予約が多い。予約期間は、半年前から入る場合もあれば、直前まで幅広だ。
――プロモーションの在り方について。
若い世代に向けて、縦のショート動画に注力しおり、これが非常に好評だ。今まではNEWTのブランドを知ってもらうこと注力していたが、想定を上回る結果が出ている。動画では、奇麗さよりも没入感にこだわり、あたかも自分がその場にいるような感覚に陥ってもらうことを大切にしている。現在は、ツアーやホテルをTikTokなどを活用して20歳代にリーチし、ソーシャルメディア全体のフォロワー数は30万人を超えている。これは、同業他社と違った強みと言える。
――11月2日に発表した大型アップデートについて。
今回は、サービスの機能を大幅にアップデートした。大きくは3つあり、一つはホテルを海外での過ごしに合わせて地図から選べるようにした。2つ目として、検索体験をぐっと高める仕様を用意。部屋の特長やベッド数、ホテルのエリアなど条件を絞って自分の理想に合うホテルを検索できるようにした。3つ目はトラベルリンクで、海外ツアー情報を同行者のアプリに共有できる。QRコードで同行者のアプリに予約情報をリンクすることで簡単に同行者全員に旅行情報を共有でき、情報共有の手間や伝え漏れを減らせる。トラベルリンクの機能については、特許を出願している。
――今後の会社の目標は。
2022年4月にNEWTのリリースを開始したが、取扱高は5年で1000億円が目標だ。われわれは、デジタルトラベルエージェンシーを名乗っている。海外旅行、ホテルに泊まるという部分については、使いやすさをさらに追及し、日本一のUIを目指す。今後は、海外旅行に必要な飛行機、現地のオプション体験、保険、Wi-Fiといったサービスの導入も検討しており、全てがNEWTで完結できること実現していく。
取材協力:ツーリズムメディアサービス(https://tms-media.jp/posts/15278/)
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