髙橋JATA会長 「まずコンプライアンスです」、新春会見で
日本旅行業協会(JATA)の髙橋広行会長(JTB会長)は、1月10日に開いた新春会見で能登半島地震への対応や2024年の活動方針を示した。
活動方針については、「まずコンプライアンスです」と厳しい表情を見せた。JATAでは2021年以降、会員会社による雇用調整助成金や旅行支援事業で不正受給が複数発生した。
さらに昨年11月には自治体が発注したコロナ関連事業に関し談合の疑いで、公正取引委員会が会員会社5社に立ち入り検査に入っている。
髙橋会長は「再発防止強化策として、昨年12月に外部専門家による有識者委員会を設置しました。具体策を年度内にまとめ、即時実行に移します。業界全体でコンプライアンスに真摯に対応してきます」と改めて表明した。
一方でコロナ禍後の2024年の旅行業界については「完全復活元年に位置付ける」として、最大の課題に海外旅行の復活をあげた。
訪日外国人旅行者数は昨年10月以降、2019年比で同程度まで回復しているのに対し、海外旅行者数は6割程度にとどまっている。
髙橋会長は「国際交流は双方向が大事です。今年は1964年の海外旅行自由化から60周年の特別な年。節目に海外旅行の完全回復に全力を尽くします。今年の日米観光交流年、日・トルコ外交樹立100周年、パリ五輪などの好機を生かし、プロモーション活動を強化し、三位一体(国内旅行、海外旅行、訪日旅行)のバランスとれたツーリズムを目指します」と意気込んだ。
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