グランプリは和歌山大学の「ロリかわ旅」 関西エアポートとJATA関西主催・関空発の海外旅行企画コンテスト
大学生らが自由な発想で海外旅行の企画を考える「第15回関空発『学生と旅行会社でつくる』海外旅行」の最終審査会(関西エアポート、日本旅行業協会=JATA関西支部共催)が6月29日、旅博2004会場で開かれた。関西や九州、首都圏の大学13校22組から応募があり、6校8組が最終審査会に挑んだ。グランプリには、和歌山大学「#ロリィタさんと繋がりたい ロリかわフランス旅~古城を貸し切り、ロリィタだけの舞踏会~」が選ばれた。
はじめに、JATA関西支部海外旅行委員会の長野耕三委員長が「応募資料でも我々旅行会社にとっても気づき、学びの観点がちりばめられた内容でした。その後、旅行会社と一緒にブラッシュを重ねられ、本日は熱いプレゼンテーションを期待しています。今年9月4日に関空が30周年を迎えます。我々も皆さんの知見を生かしていきたいと思っています」とエールをおくった。
コンテストは一次審査を経て選ばれた各組が、海外旅行委員会に所属する旅行会社担当者の助言や協力を得て企画内容を練り上げた。各組10分という限られた時間の中で、社会問題など企画立案の背景や旅を通じた自己実現の可能性を創意工夫して表現。プレゼンテーションに臨んだ。
力作ぞろいの中でグランプリに選ばれた「ロリかわフランス旅」は、ロリータファッションを愛好する女性をターゲットに絞り特別感を演出する内容で、SNSを活用したプロモーション計画や価格設など具体性に富むところが審査委員の評価を集めた。受賞した和歌山大学観光学部の後藤愛佳さんらは「ロリータがささるか心配で、まさか通るとは思いませんでした」と述べ、指導にあたった大学の恩師や読売旅行の担当者に感謝を述べていた。トロフィー、賞状、副賞として旅行券10万円分が贈られた。
準グランプリは、流通科学大学の「めんどくさがり屋さん必見! 40時間で叶う ちょこっと!ついでに!1泊2日で! 香港行っチャイナ~」(協力・JTB)。若者の海外旅行離れの要因を「めんどくさい」と独自調査で明らかにし、身近な異文化体験として日程や旅行代金でハードルを下げたことなどが評価された。
最終審査会の講評で、鵜高賢治副委員長は「観光業はすそ野の広い業界です。近い将来、皆さんと一つのチームとなって楽しく笑顔で海外旅行へ出かけられるようにしたいですね」と話し、学生の健闘を讃えた。
主催する2団体では来年も実施する予定だが、学生数の減少で専門学校の応募が激減するなど旅行業離れが垣間見え審査員の一部から危機感を抱く声も聞かれた。
なお、優秀賞に選ばれたのは▽九州国際大学「マゴタビ プラス」(近畿日本ツーリスト)▽嵯峨美術大学「芸術の島バリへ行く」(南海国際旅行)▽阪南大学「アドベンチャーでエスニックな旅」(東武トップツアーズ)▽神戸海星女子学院大学「魔法少女に憧れて」(日本旅行)▽流通科学大学「美容男子になれる!」(エイチ・アイ・エス)▽和歌山大学「御酒飲帳を持ってボルドーのテロワールを体感」(阪急交通社)。
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