二階名誉会長の功績称える ANTA主催、感謝の集いに170人
一般社団法人全国旅行業協会(ANTA)の会長を勇退し名誉会長に就いた二階俊博さんの感謝の集いが8月21日、東京都千代田区の帝国ホテルで開かれた。二階さんと長年交遊する王貞治さん、観光庁の歴代長官、ANTAの歴代副会長、全旅の中間幹夫社長ら業界内外から約170人が出席。33年もの間ANTA会長を務め、観光立国の推進や観光庁創設などに尽力した二階さんの功績を称えた。
感謝の集いを主催したANTAを代表して近藤幸二会長はあいさつで「我が国の成長産業の柱は観光であり、地方創生の切り札は観光であると言われるまでの業界に成長したのは、二階名誉会長の(ANTA会長として)33年の努力、強いリーダーシップ、そしてカリスマ性でなされたものです」と述べ、参加者が二階さんと親しく話せるよう会場の中心に席を設けたレイアウトにしたと話した。

乾杯する二階さん(中央)。
左は王さん、右は近藤会長
このあと来賓が登壇。一般社団法人国土強靭化研究所の林幹雄代表理事は、2008年の観光庁創設やコロナ禍におけるGoToトラベルキャンペーンの決定などに尽力した二階さんの「先見性」を称賛した。
国土交通省の水嶋智事務次官は、二階さんが運輸大臣を務めていた00年に初めてインバウンドの予算が3億円計上されたことや、二階さんが党首を務めていた保守新党から自民党に合流する際に観光立国の実現を条件と示していたことなどのエピソードを紹介し「二階名誉会長は普段から、観光産業は平和産業だと繰り返し仰っていました。国際情勢が不安定化、流動化していく中で改めてその言葉の重みをかみしめたい」と呼びかけた。
JATAの髙橋広行会長は、二階さんでもっとも印象に残っている言葉として「観光はノコギリのようなもの」を紹介。ノコギリの押して引いてという動きは観光と相通じるとして「国際交流の核心を突いた金言です」と語った。
二階さんは「戦争のない平和な日本を次の世代にバトンを委ねていくことが政治の一番大事な仕事。観光業界も旅行先をお互いに選んだり選ばれたりすることは素晴らしいことであり、これを引き継いでいかなければなりません。日本をもっといい国にしていくために皆でもう一肌脱ごうじゃないですか」と訴え、参加者に感謝を述べた。

多くの出席者を前に謝辞を述べる二階さん
このあと、山形県の日本の宿古窯の佐藤洋詞恵さんら全国の旅館女将から二階さんに花束が贈られた。
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