旅行需要回復追い風に増収増益 KNT―CT・26年3月期中間決算
KNT―CTホールディングスは11月12日、2026年3月期中間決算(25年4月1日―9月30日)を発表した。売上高は前年同期比9・0%増の1465億4700万円、営業利益は同33・1%増の29億7800万円、経常利益は同36・3%増の35億2500万円、純利益は同23・8%増の31億2200万円と増収増益となった。
国内旅行は一部者の節約志向が続き伸び悩んだものの海外、訪日旅行も含めて全体的に旅行需要が回復してきたことが好業績の要因。費用面では給与のベースアップなど人件費やシステム経費などが増加したが、増収による売上総利益の増加や費用支出の最適化を進めた結果、増益を果たした。
国内旅行は、個人旅行分野でクラブツーリズムの添乗員同行ツアーでテーマ性の高い旅行商品を造成。団体旅行分野では近畿日本ツーリストが企業コンベンション、夏のスポーツ大会など学生団体の需要獲得に取り組んだ。
海外旅行は、個人旅行はクラブツーリズムの添乗員同行ツアーがヨーロッパを筆頭に各方面で好調に推移。団体旅行では近畿日本ツーリストがMICEや視察旅行などの受注拡大に努めた。訪日旅行はクラブツーリズムが多言語対応のウェブサイトで各地の花火大会を訪れる添乗員同行ツアーが好調だった。
イベント関連では大阪・関西万博関連がクラブツーリズムの添乗員ツアー、東京2025世界陸上競技選手権大会では近畿日本ツーリストが大会関係者の宿泊・輸送や観戦ツアーを取り扱い。地域共創事業はクラブツーリズムが長野県生坂村で地域と旅行者が協働して自然環境を再生する「リジェネラティブ・ツーリズム」第2期を始動させた。
「未来創造事業」として教育分野で学研ホールディングスと探究学習の事業化に向けた基本合意を締結。オンラインとリアルを融合した「探究学習専門スクール」の設立を進めている。
通期決算予測は据え置き。売上高が同8・6%増の2980億円、営業利益が同7・6%増の65億円、経常利益が同7・7%増の73億円、純利益は同11・5%減の68億円を見込む。

KNT―CTホールディングスのウェブサイト
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