サンスターライン創立20周年、記念式典で200人が祝う
サンスターライン(本社・大阪市、野瀬和宏社長)の創立20周年記念式典が8月8日、大阪市中央区のホテルニューオータニ大阪で開かれた。日韓両国の関係者や取引業者など約200人が同社20周年を祝った。
サンスターラインは1999年8月16日、韓国系海運業者が日本で初めて設立した現地法人として、東京・銀座と大阪・本町2カ所で5人の職員でスタート。高速貨物フェリーとクルーズフェリーなどを日本―韓国―中国間に運航し、人流と物流の総合会社として発展してきた。現在は大阪を本社に東京、名古屋、下関、北陸の4カ所に営業拠点を構え約80人の職員を抱えるまでに発展している。
式典の冒頭、パンスターグループの金泫謙会長はあいさつの中で、日本政府が実施した輸出規制措置に言及し「韓国と日本企業間の貿易、そして人的交流などにどれほどの影響があるかはまだ想像ができない状況ですが、善隣を重視した今までの歴史のように、波のなかでも和平の時期はずっと続けていくことを心より信じています」。加えて、百済の宮廷歌人だったという説もある額田王の万葉集に記載されている「熟田津に船乗りせむと月待てば潮もかなひぬ今は漕ぎ出でな」を読み上げ、希望に満ちた未来を期すと述べた。
来賓からは、サンスターライン20年の歩みを称賛するあいさつが相次いだ。駐大阪大韓民国総領事館の呉泰奎総領事は、大阪―釜山を結ぶクルーズフェリーによって「大阪港を利用する外国人の約8割が韓国人」と功績を称えた。
大阪市港湾局の田中利光局長も、クルーズフェリーが就航から16年間で145万人が利用したことを紹介し「15時に大阪を出港し瀬戸内を通るラグジュアリークルーズ船と同じコースです。もっと営業して、大阪と釜山、日本と韓国の交流をますます盛んにしてほしい。日韓交流はいま少し足踏みしているかもれもしれないが、ますますの発展を期待しています」と語った。
勇壮で迫力がある韓国伝統芸術「サムルノリ」の記念公演、金会長や近畿運輸局の三上哲史次長らによる鏡開きなども行われ、賑やかにサンスターライン創立20周年を祝った。
閉会のあいさつで野瀬社長は「大阪では2025年に万博があり、IRも計画されておりインパクトのある事業が予定されています。我々の事業につなげていきたい」と決意を示し、参加者に謝辞を述べた。
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