東急・JR東日本・jeki、12月から伊豆で「観光型MaaS」実証実験Phase2を実施
東京急行(東急)、JR東日本、ジェイアール東日本企画(jeki)は21日、国内外観光客が、鉄道、バス、AI オンデマンド乗合交通、レンタサイクルなどの交通機関を、スマートフォンで検索・予約・決済し、目的地までシームレスに移動できる2次交通統合型サービス「観光型MaaS」の実証実験(以下、本実証実験)をPhase2を実施すると発表した。実施は、12月1日~来年3月10日。デジタルフリーパス・観光施設デジタルパス・オンデマンド交通のサービス内容拡充などを行う。
課題が残った「観光型MaaS」実証実験Phase1
実証実験Phase1は今年4月1日~6月30日に伊豆エリアで開始。Phase1では、静岡デスティネーションキャンペーンの好影響もあり、専用MaaSアプリケーション「Izuko」の認知が拡大し、ダウンロード数が当初6カ月間の目標値であった2万ダウンロードを、実証実験開始後57日目である5月27日に達成するなど、好調に推移した。一方、サービス内容や利用可能エリア、操作性などについて利用者ニーズに応えきれない面もあり、利用者やサービス提供施設に負荷をかけてしまうなど、多くの課題も浮き彫りになった。
Phase1での課題を解決し、利用者だけでなく、交通事業者をはじめとする地域により貢献できるサービスを検討した結果、Phase2の実施に向け、以下の点を改善。また、実施期間について、Phase2は当初2019年9月1日~11月30日の予定だったが、開発工程に時間を要すること、また伊豆の多客期に合わせることでより多くの人に利用していただけると考え、12月1日~来年3月10日に変更した。
「Phase2」での主な改善項目
デジタルフリーパス、デジタルパスのサービス内容拡充
デジタルフリーパス、デジタルパスの商品ラインナップを拡大する。デジタルフリーパスは、新たにJR 伊東線(熱海駅~伊東駅)の区間や、熱海市内のバス乗り放題チケットなどを追加した4つの新商品を含め、6種類(Phase1では2種類)に拡大。観光施設入場券などとして利用できるデジタルパスは、熱海の「アカオハーブ&ローズガーデン」
や下田ロープウェイなど5施設を加えた12種類(同7種類)と拡大します。そのほか、Phase1から下田市街で運行しているオンデマンド交通もPhase2ではデジタルパスに対応し、停留所を11カ所増設して、全27カ所で運用する。
経路検索の機能拡充
鉄道とバスに加えて、飛行機や船舶での経路検索も可能になる。
観光施設の運用負荷を軽減
デジタルパスを利用すると、「使用済み」表記にする機能や、リアルタイム集計を導入することで、不正防止や施設の精算作業支援などに繋がり、運用負担を軽減する。
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