8月の国内線旅客 ANAは1・6%増、JALは1・4%減
全日空(NH)と日本航空(JL)の今年8月の国際線運航実績によると、2社の旅客数の合計は前年比1.1%増の173万9634人だった。座席供給量を表す有効座席キロ(ASK)が3.8%増、旅客輸送量を表す有償座席キロ(RPK)が2.3%増となった結果、利用率は1.2ポイント減の82.1%となった。
このうちNHの旅客数は0.6%減の93万3245人、ASKは5.0%増、RPKは4.2%増で、利用率は0.6ポイント減の81.0%。JLの旅客数は1.6%減の80万6389人、ASKは2.3%増、RPKは0.2%増で、利用率は1.8ポイント減の83.4%となった。前月に引き続き旅客数・ASK・RPKはNHが、利用率はJLが上回った。
NHの方面別旅客数では、最も多い「アジア・オセアニア」が6.0%減の61万7906人と低調。日韓関係の悪化や香港でのデモに加えて、台風により台湾線と香港線に影響が出たことが大きいという。その他の2方面はいずれも増加し、5月から成田/ホノルル線にA380型機を投入している「北米・ホノルル」は13.2%増の23万246人で2桁増で、「欧州」も堅調を持続し8.2%増の8万5093人となった。利用率は「北米・ホノルル」が2.6ポイント増の84.9%となった以外は減少した。
JLの方面別旅客数では、最も多い「東南アジア」は2.2%減の29万2371人で、香港でのデモなどが影響。伸び率は「米大陸」が最も高く、10.9%増の13万2563人となった。利用率のトップは前月に続き「中国」で4.0ポイント減の88.7%。
「韓国」は、旅客数が4.1%増の5万3305人だった一方、利用率は13.7%減の77.3%と2桁減となり、旅客数が6.2%増の5万2937人、利用率が10.5ポイント減の76.8%となった7月と同様の傾向を示した。JLによれば、関係悪化による影響が下旬に入り見られたものの、基本的には7月と同様に機材の大型化によるところが大きく、昨年同時期には取り込みきれていなかった訪韓日本人旅行者が増加した一方で、座席数の増加には追いつかなかったという。韓国観光公社(KTO)によれば8月の日本人旅行者数は4.6%増の32万9652人。
国内線の合計旅客数は0.2%増の738万4249人で、ASKは0.4%増、RPKは0.5%増、利用率は0.1ポイント増の78.8%。このうちNHは旅客数が1.6%増の406万4775人、ASKが0.9%増、RPKが1.3%増で、利用率は0.3ポイント増の78.7%となった。JLは旅客数が1.4%減の331万9474人、ASKが0.4%減、RPKが0.8%減で、利用率は0.3ポイント減の78.9%。国際線と同様に旅客数・ASK・RPKはNHが、利用率はJLが上回ったが、利用率は0.2%の僅差だった。
情報提供 トラベルビジョン
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