観光列車、観光の旬をアピール JR四国が大阪で説明会
JR四国(西牧世博社長)は5月23日、大阪市北区のホテルグランヴィア大阪で商品説明会を開いた。続々登場する観光列車をはじめ四国の観光の旬をアピールしたほか、高知県の濵田省司知事、松山市の野志克仁市長がトップセールス。関西地区の旅行会社ら約50人に四国への送客を訴えた。
同社からは長戸正二常務鉄道事業本部長があいさつ。昨年の四国デスティネーションキャンペーン(DC)と6月まで開催中のアフターDCへの感謝を伝え、「ウィズコロナのなか、従来の施策をブラッシュアップし、四国の魅力を発信していく」と話し、今年度下期の誘客への協力を呼びかけた。

関西地区の旅行会社に四国への送客を訴えた
プレゼンテーションでは、同社の顔となりつつある「ものがたり列車」をはじめ観光列車をピックアップ。4月にデビューした2代目「伊予灘ものがたり」は4月末時点で95%の乗車率と好調。下期商品の造成には個室の早期予約にも対応する。
そのほか、「志国土佐 時代の夜明けのものがたり」は、土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線での特別運転が好調で下期も継続。「四国まんなか千年ものがたり」は運行開始から5周年を迎え、こんぴら温泉郷での宿泊がセットのユニット商品を設定する。「藍よしのがわトロッコ」の魅力も紹介した。
高知県は今年度、「人熱々料理」をキャッチフレーズに観光キャンペーンを展開。高知の魅力である料理と人を観光の目玉に打ち出す。県観光の交通費を支援する「リカバリーキャンペーン」、2023年春は県ゆかりのNHKテレビ小説「らんまん」放送と話題には事欠かない。濵田知事は「食、自然、人が感じられるのが志国土佐。観光復活へぜひご協力を」と呼びかけた。
松山市の野志市長は道後温泉の本館改修工事について紹介。入浴も可能で、アートで回遊性と滞在性を高める取り組みも展開してきたことなどを伝え「ピンチをチャンスに変えようと取り組んできた。満足していただける商品展開で皆さんと観光を盛り上げたい」と気勢をあげた。
徳島県は、「あるでないで」をキャッチフレーズに、注目を集める県内のSDGsの取り組みを紹介。上勝町のゼロ・ウェイストセンターや阿佐海岸鉄道のDMV、秋の阿波踊り、祖谷渓ポタリングツアーなどをアピールした。香川県は夏会期が迫る瀬戸内国際芸術祭、弘法大師誕生1250年で注目の善通寺、琴平金丸座の内部見学の再開などをアピール。愛媛県は12月まで開催中の「えひめ南予きずな博」や、西日本最大級の長さを誇る「とべもりジップライン」、しまなみ海道のサイクリングなど旬の話題を取り上げた。
プレゼン後は、JTBの北村豪西日本エリア広域代表が総括。「ポテンシャルの高い素材が集積している地域と実感した。大きな人の流れを四国へ—というのがリアルエージェントの使命。さまざまなチャネルを駆使して販売につなげたい」と話した。
- 「アツい、ワクワク、新体験」を発信 JR九州とJR西日本、4月1日から熊本プレDC(25/03/29)
- 上越妙高―糸魚川は10年で7367万人、金沢―福井は1年で816万人が利用 JR西日本、北陸新幹線利用状況を発表(25/03/28)
- 飛鳥Ⅲが7月20日就航 34年ぶりの新造船(25/03/20)
- 地域の課題解決で新サイト ANAグループ(25/03/19)
- 北陸の復興を観光で後押しする インタラクティブ・マップ提案、英・ビジネスコンペ優勝チーム(25/03/18)