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バス運転手確保へ62社出展 リッツMC、どらなびEXPO開く

24/06/04

日本初のバス運転手専門の求人サイト「どらなび」を運営するリッツMC(東京都港区、中嶋美恵社長)は5月11日、バス運転手専門の就職イベント「どらなびEXPO2024春」を東京都港区の産業貿易センター浜松町館で開いた。全国のバス会社62社がブースを出展し、バス運転手志望者332人が来場。観光需要の急拡大や30年ぶりの運賃改定が行われる中、イベントを通じてバス運転手の採用、確保を支援する。

会場では、バス会社をはじめ自治体がブースを出展し、バス業界への転職に役立つ特別講座などが実施された。証明写真撮影コーナーを設置するなど、バス会社への応募のハードルを可能な限り下げる試みも行われていた。

各バス会社は、自社の特徴や募集概要を細かく紹介。寮・社宅の有無や住宅補助、転居支援金、保育園・託児施設、月8回以上休み、未経験者歓迎、女性歓迎、シニア歓迎などの特徴を志望者にPRした。

どらなびEXPO

多くの来場者で賑わうバス会社のブース

ブース出展していた神奈川中央交通人事部の高原竜大課長は「年齢層、性別に関係なく幅広い層からの応募を期待している」。同社では、年間で100人程度の採用を計画している。

三重交通人事部の東功課長は、人手不足対策について「定年延長を図ったが、今年から退職が増えており、補充を含めて対策は急務だ」と危機感を表した。他社との差別化については「単身寮を売りとしている。ワンルームタイプのアパートを建てており、寮費は月5千円と遠方から働きに来た人にも住まいの心配がない環境を整えている」と売り込んだ。

会場でバス業界を取り巻く環境などを説明した関東運輸局自動車交通部旅客第一課の鎌塚俊充課長は、3月1日からの運賃改定について「運賃改定は30年ぶりとなる。バスドライバーの皆さんの給与にも反映されていくはずだ」と言及。

参加者に向けては「特に今年は運賃改定があったことから、多くのバス事業者が採用活動には非常に力を入れている。バスのドライバーを就職の選択肢の一つにするには、今が一番いいタイミングだ」とエールを送った。

どらなびEXPOは、バス運転手専門の就職イベントとして過去に東京、大阪、名古屋で30回以上開催している。

リッツMCの中嶋社長は「過去で最大数のバス会社が集まった。養成、研修制度を整えるなど、各社が独自の支援制度を設けるなど採用熱が高まっている。運転が好きな人たちが持続して働ける環境を案内し、マッチングへとつなげていく」と話していた。

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