女性の宿泊動機とは― 国観連近畿支部、主婦ら12人と談義
国際観光旅館連盟近畿支部企画研究部(小早川優部長=ホテル若水)はこのほど、京都市上京区の平安女学院で企画研究部会を開いた。
今回は「旅館の宿泊動機創出に向けて」をテーマに実施。主婦やOL、学生ら女性12人に集まってもらい、どんな動機で旅館に宿泊するのかを聞いた。司会進行は今津一也さん(ホテル金波楼)が担当した。
旅館のイメージについては、学生からは「ホテルは室内だけで過ごし、旅館は施設全体で過ごすイメージがある」「旅館は敷居が高い」「旅館の料金がよく分からない」「旅館は家族と行くもので、友だちとは行きにくい」。
主婦は「何もせずに過ごせる旅館がいい」「自宅は洋室が多いので、和室でのんびりできる旅館は落ち着く」「旅館の和室はくつろげる。ホテルはただ寝るところといった感じがする」。OLは「20代のころはホテルに泊まることが多かった。30代になってゆったりできる旅館に泊まることが多くなった」「旅館でも温泉があるところを選ぶ」など、くつろぐにはホテルより旅館を選ぶといった声が多かった。
何を基準に旅館を選ぶかについては「旅行会社のパンフレットをもらってきて、ネットの口コミ情報を見て決める」(主婦)、「パンフレットを見てからネットで選ぶので、旅行会社のパンフレットに掲載されていない旅館は選択肢に入らない」(学生)など、旅行会社のパンフレットを第一情報に旅館を選択しているという返答が目立った。
旅館に泊まってどのような時に満足感を感じるかについては「ゆっくりお風呂に入って、マッサージチェアに座ったとき」(主婦)、「大浴場に入った瞬間」「旅館のサービスがよかったとき」(OL)、「その旅館から帰りたくないと思ったとき」(学生)といった意見が出た。
また、食事については「品数が多いことに尽きるが、量はいらない。少しずつ多くの料理を味わいたい」「ご当地ものの料理がメーンにほしい。説明もしてほしい」(主婦)という要望も。
このほか「正月に限って1年中同一料金の旅館に泊まる」「冷蔵庫には何も入っていない方がいい」「ネットで旅館を探すときはコンビニや書店で使えるのでTポイントを使う」といった声や「加湿器や空気清浄機があったらいい」という意見もあった。
小早川部長は「めまぐるしくマーケットが変わる時代に女性の方々のご意見を聞いて、旅館のあり方を探るためにこういった会を開いた。今後の参考にしたい」と話していた。