SNSの活用戦略学ぶ 国観連近畿支部がネット予約セミナー
国際観光旅館連盟近畿支部(西村肇支部長=西村屋ホテル招月庭)はこのほど、大阪市北区の新梅田研修センターで「ネット予約倍増セミナー」を開いた。旅館経営者やIT部門担当者ら約100人が参加した。
7回目となる今回は、スマートフォンやiPadなどのモバイルデバイス、フェイスブックやツイッターなどのソーシャルメディアという利用者が急増する最新の技術・サービスのネット戦略への活用法を学んだ。
西村支部長はあいさつで「この分野への頑張りは、近畿支部と言えばITと言われるほど。今日はノウハウの詰まったセミナーなので期待してほしい」と呼びかけた。
一方で、4月に稼働を予定している「国観連OpenWebシステム」についても触れ、「リアルエージェントが壁にぶち当たるなか、チャネルは世界に広がっている。現在、実現性の高い仕組みを構築するため準備を進めている」と話した。同システムについてはセミナー中にも概要の説明があり、稼働後は9月までは会員施設の手数料は国観連が負担することが説明された。現時点で約350軒の利用が決まっているという。
セミナーではまず、情報技術ジャーナリストの大谷和利さんが「情報化トレンドと観光業界の未来」をテーマに講演。スマートフォンやiPadといったモバイルデバイスの現状を紹介し、観光業界にどのような影響を与えるかを解説した。
大谷さんは、スマートフォンなどのアプリの利用時間の3分の1はSNSに費やされており、SNS対応が観光業界に大きな影響を与えると指摘。その上で、ユーザーから親近感や信頼を得るための広報・集客手段として、フェイスブックやツイッターを積極的に使うべきだと指南した。
「世界規模でクチコミが得られ、ユーザー間のコミュニケーションも図れるのは大きい」とSNSの価値を評価し、「今までは(情報発信の主導権を)大手が牛耳っていたものが、ツイッターでは会社の規模も関係なく発信でき、検索でトップを狙うことができる」と有用性を説いていた。
また、ソーシャルメディアマーケティング協会代表理事でザワン専務のノブ横地さんは、グーグルなどでの検索結果ではソーシャルメディアのページが上位に来ることに着目したSEOの方法を解説。訴求性の高い詳細なキーワードを持つページをつくることが検索結果上位へのカギとし、広報・集客に結び付けることを提案した。