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湯元舘の経営を学ぶ 旅館大学セミナー

12/09/04

旅館経営者を対象にした「旅館大学セミナー」がこのほど、滋賀県おごと温泉の湯元舘で開かれた。安定収益を維持し続ける同館の経営手法を学ぼうと、全国から約200人が出席した。

旅館大学セミナーは、リョケン(木村臣男社長)が主催し今年1回目、通算では148回を数える。毎回様々な切り口から旅館経営に役立つセミナーを開催しているが、今回は「近年にない多数の参加者」(同社)だった。旅館業界のカリスマ経営者の1人である湯元舘の針谷了会長の人望や、厳しい経営環境下で「何とかしたいという思いを持った人が多かったのではないか」(同)という。

セミナーは2日間に渡って行われ、初日は針谷会長と椿宏社長が同館の収益向上につなげるマネジメントについて話した。2日目はリョケン講師陣が各地の事例から、旅館の収益向上に資する施策を提案した。

このうちリョケンの橋本信雄常務は、原価管理による利益重点主義の手法を解説。「自館の特徴は何なのか。それによって料理重視、サービス重視、宣伝重視など損益構造が異なります」。特に料理については、原価額の確認や盛り付け、提供方法をチェックする意味から試食会の実施が重要であるとし、泊食分離の導入も原価管理に有効だと話していた。

セミナー終了時の質疑応答で針谷会長は「リーダーシップには信念と確信が必要です。組織やシステムを動かす原動力は、その実現への思いの強さ、執念です」と話し、集まった旅館経営者にエールを送った。

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