女性が旅館を選ぶ動機とは 日本旅館協会近畿支部連合会が主婦らと座談会
日本旅館協会近畿支部連合会企画研究部(小早川優部長=ホテル若水)はこのほど、京都市中京区の京都旅館会館で企画研究部会を開いた。女性がどのような動機で旅館に宿泊するのかを聞くことが目的で開催したもので、昨年に続き2回目。今回は会社員や主婦10人を招いた。進行は今津一也さん(ホテル金波楼)が担当した。
「国内旅行に行く場合、ホテルか旅館のどちらに泊まるか」については、ほぼ全員が「行き先による」と回答。ホテルに泊まるのは仕事や寝ることが目的の場合で、温泉旅行や観光地へ出かける際は旅館ということだった。気に入った旅館には何度でも泊まりたい、という声も多かった。
「旅行に行く動機」は、のんびりしたい、現実から離れたい、リフレッシュしたい、旅番組を見てなどで、まとまった休みが取れたら必ず行くが、休みが取れなかったら行かないとも。
1年を通して同一料金で泊まれる宿に関しては「小さい子どもがいる時は行くかもしれないが、友人同士や家族で行く場合はいい旅館に泊まるので行かない」。
「旅館はどのように決めるか」については、一休やじゃらんなどのランキングをチェックし、さらにそのあとホームページで確認するといった意見や、行きたいエリアのパンフレットを旅行会社から取ってきて、じゃらん、旅館ホームページを見て決めるということだった。
「旅館に泊まってよかったと思うとき」は、仲居さんの笑顔、仲居さんの料理の出し方、気遣いなど接客に関することが多く「人とふれあうことがイヤなら旅館には泊まらない」という声がある一方、さらなるホスピタリティの要望を求める声もあった。
このほか「旅行雑誌は買わない。旅行会社のツアーに参加すると、そのあと山のようにパンフレットが送られてくるので、それで十分」「どれだけいい旅館でもリンスインシャンプーを置いているところは泊まりたくない」「部屋に電源が少なすぎる。充電ができない。洗面台以外に鏡がない旅館は不便」「ドライヤーのパワーがなく、スイッチを押し続けなければいけないドライヤーも使いづらい」「夕食に力が入りすぎて、朝食を手抜きしているところは幻滅する」「器や盛り付けのセンスがいい旅館は好印象」「どこででも飲めるお酒を出すのはどうか。その地のものを出してほしい」といった意見があった。