ザ・リッツ・カールトン京都が2月7日にオープン 開業相次ぐ外資系ホテルの先陣切り
ザ・リッツ・カールトン京都が2月7日にオープンする。二条大橋たもとの鴨川に面した好立地で、国内外からの富裕層の獲得を見込む。今後、フォーシーズンズホテルやアマンリゾーツなど京都では外資系ラグジュアリーホテルの開業が相次ぐ。
国際観光都市でありながら、これまで外資系ホテルの進出は少なかった京都。先陣を切って進出したザ・リッツ・カールトンは、世界展開するマリオットホテルグループの最高級ブランドで、日本では大阪、東京、沖縄に次いで4軒目になる。
同ホテルが建つ鴨川・二条大橋たもとは、関西人には馴染み深いホテルフジタがあった場所。江戸期の豪商・角倉了以が家康から賜った土地で明治には藤田男爵も別邸を構えた。
新築のホテルも古都の景観条例に合わせ、地上4階建てに抑えた。敷地内にあった夷川邸を移築しイタリアレストランの個室として再利用するなど、和の趣を重視した造りになっている。そのぶん、客室数は134室と日本に進出した既存のリッツ・カールトンの中では最少だが、同ホテルの田中雄司総支配人によると「サービスを充実させるには適した室数」。半数の部屋から鴨川を望むことができる。
地下は3階まであり、1階のロビーラウンジから伸びる吹き抜けの地下2階へと続く階段は大きなアクセント。地下2階には宴会場や屋内プール、ジム、スパなど。地下1階には日本料理店があり、前面に滝を配して地下であることを感じさせない開放感がある。日本料理店には鮨や天ぷら、鉄板焼のコーナー、個室も備える。1階はロビーラウンジ、イタリア料理店、バーなど。ロビーラウンジでは、わらびもちをアレンジした京都らしい和菓子を提供するのをはじめ、館内全体を「源氏物語」をコンセプトに和の趣きにこだわっている。
2-5階が客室で、1室当たりの平均面積は50平方メートルを超える。鴨川に面した客室にはテラスが付き、夏は大文字の送り火を目前に観賞できる。料金は1室あたり6万5000円から。
田中支配人は「自転車ツアーやお茶文化の紹介など京都ならではのアクティビティをお客様に提案する」とし、今後進出するライバルホテルに対しても「ラグジュアリー層を京都にひきつける相乗効果につながる」と歓迎している。