世界の京都を"おもてなし"で支える みやこ女将の会、設立20周年で祝宴
京都の旅館の女将でつくる「みやこ女将の会」(堀部寛子会長=炭屋旅館)が今年設立から20周年を迎え、9月3日に京都市中京区の京都ホテルオークラで20周年記念の祝宴を開いた。
祝宴は若柳吉幸吾さん(奥村幸江さん=松園荘保津川亭)の祝舞「七福神」で始まった。実行委員長の西村清子さん(洛中悠庵花伝)は「本日を契機に京都の女将一同、日本の心、おもてなしの心、奥深い本物の京都をご案内する覚悟で、これからも精進してまいります」とあいさつ。
堀部会長は、JTB旅ホ連のサブ組織として20年前に会が発足し、現在は女将らが交代でバスに乗車して京都観光の案内を行う「いとをかし 女将おすすめ号」が好評であることを紹介した。「お客様と一緒にバスに乗ってお話をすることで、旅館を身近に感じると言っていただきます。これからも1人でも多く旅館にお泊まりいただけるよう頑張りたいと思います」と語った。
京都府の山田啓二知事は、アメリカの旅行専門誌「トラベル+レジャー」が7月に発表した「ワールド・ベスト・アワード2014」の人気観光地ランキングで、京都が1位になったことを報告。
「京都の観光を支えていただいているのは、観光大使の女将の皆さんです」「どんなに素晴らしい建物や料理であっても、おもてなしがなければ1位にはなれません。女将の会の皆さんのご努力は京都の活力を支える原動力です」と称えた。
京都市の藤田裕之副市長も「女将の笑顔と雅の世界、おもてなしの姿が高く評価されたものだと思います」。JTB西日本の光山清秀社長も「女将の会の皆さんが20年間続けてこられた活動が世界一の推進力になった」と賛辞を送った。
会場に用意されたスクリーンに、写真で同会20年の歩みを紹介。瀬川万迪美さん(旅館あづまや)のユニークなナレーションで歴史を笑いとともに振り返った。
約3時間にわたる祝宴は同会名誉会長の西村明美さん(柊家旅館)のあいさつで幕をとじた。