過去最高の宿泊税収 東京都、15年度は20億8千万円に
16/08/26
東京都が8月5日に公表した2015年度都税収入決算見込み額で、宿泊税収入が過去最高の20億8千万円(前年同期比27.9%増)だったことが分かった。14年度の16億2千万円から大幅に伸び、2年連続で過去最高を更新した。都では02年10月に宿泊税を導入し、宿泊料金が消費税抜きで1人1泊1万円以上は100円、1万5千円以上は200円を徴収している。
14年度以前は07年度の14億1千万円が最高で、東日本大震災が起きた11年度は前年度に比べ21.0%減と税収額は約8億円まで減少した。しかし、12年度からは増収に転じて11億円(30.5%増)、13年度は13億2千万円(22.9%増)、14年度16億2千万円(23.5%増)と大幅な伸びを記録。4年連続で20%増以上の伸びとなった。
都内に約2千軒ある宿泊施設で課税の対象となったのは580軒だった。12年度471軒、13年度504軒、14年度543軒と、増加傾向が続いている。
訪日外国人旅行者の順調な増加や、それに伴い新たに開業するホテルが増えていること、ホテルの宿泊単価がアップしていることなどが税収増につながった。
宿泊税は現在、全国の地方自治体で唯一、東京都だけが独自に課税している地方税で、税収は旅行者に分かりやすい案内標識の整備、観光案内所の運営、観光情報の提供、観光プロモーションなど観光振興のための事業にあてている。
2番目の自治体として大阪府も17年1月から宿泊税を導入する。税額は宿泊料金1万円―1万5千円未満が100円、1万5千円―2万円未満が200円、2万円以上が300円。