トップは沖縄、山陰両県も好調 楽天の16年国内旅行伸び率ランキング
楽天トラベルがこのほど発表した2016年の国内旅行先伸び率ランキングによると、1位は沖縄県。定番の観光地が力を見せつけたが、宿泊需要促進への取り組みやイベントといった話題や、災害からの観光復興施策が奏功した地域が上位を占めた。
トップの沖縄県は前年比28.8%増。北部(恩納・名護・本部・今帰仁)の同33.2%増、宮古島・伊良部島の46.7%増の好調ぶりが目立った。家族利用、離島といったキーワードが人気の中心となった。
4月に発生した熊本地震の影響を受けた九州の健闘も目立つ。2位に大分県が同21・4%増、10位に長崎県が同14・1%増でトップ10入り。やはり「九州ふっこう割」の効果が大きく、大分では別府温泉、長崎では離島の五島列島や壱岐島といった離島が躍進した。
3位は奈良県で同20.2%増。冬のふるさと割クーポンが宿泊需要を押し上げた。4位には島根県が同19.9%増、6位には鳥取県が同15.9%増で山陰の好調もトピックの1つ。島根は「出雲國たたら風土記」、鳥取は六根清浄と六感治癒の地」と両県ともに日本遺産に認定されたことが話題を集めた。
四国も今年の大きな話題が宿泊増に直結。5位の香川県は「瀬戸内国際芸術祭」開催で同17.5%増、8位の徳島県は四国八十八カ所霊場の1番札所があり、「逆打ち」の16年は結願(けちがん)の地として宿泊者が増え、同14.5%増。
そのほか、7位には福井県が映画「ちはやふる」のゆかりの地のあわら・三国、9位には静岡県が温泉人気でランクイン。
上位に入った地域はいずれも旅に直結する、全国的な話題があったところばかり。せっかくやってきた旅行者をリピーター化させ、話題を一過性にさせない取り組みが求められる。
ランキングは楽天トラベルにおける16年1年間の宿泊予約状況から算出した。