「フェーズフリー」で開く新時代 ホテル葛城、別館をリニューアルオープン/愛媛
愛媛県・道後温泉のホテル葛城(大木正治社長)は3月16日、別館の25室を「ホテル葛城 SpaResort道後」としてリニューアルオープンさせた。
別館のコンセプトは「フェーズフリー」。平常時、災害時に関わらず商品やサービスを提供するという考え方を旅館に取り入れた。4階に宿泊客が72時間過ごせる量の飲食物や燃料を保管する備蓄庫を新設した。
各客室には砥部焼の女性作家グループ「とべりて」とコラボし、ルームプレートの設置や家具を新調。ベッドを配した和室も設け女性に好まれるデザイン、落ち着きのある和のしつらえ、非日常を楽しむ上質感、美観を保つ優れた機能性、安心安全のためのストックルームの完備―をうたう。客室フロアは各階でテーマを設け、なかでも5―6階は「ラグジュアリー」とし華やかで温かみのある空間を演出した。
また3月20日には別館の内覧会を実施したほか旅行会社や地元関係者、取引業者160人が出席し、創業60周年記念の祝賀会を開催した。
大木社長は「60年という歳月は人でいえば還暦になる。還暦とは暦が元に戻るということで、私たちは初心に立ち返り、お客様の安心と安全を守る気持ちを持ち続けたい。12年間務めた道後温泉旅館組合理事長の時代から道後温泉の将来の形を考えてきた。その結果として日本最古の温泉で日本の最先端の考え方であるフェーズフリースパを取り入れ、地域社会に貢献したいという考えに行き着いた」と話し、新たな宿づくりへの挑戦の気構えを示した。
なお、現在解体中の本館(43室)跡地には、同じく「フェーズフリー」をコンセプトに据え2019年秋ごろに新館「琴の庭」を開業する予定だ。
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