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全旅連と日本水道協会、災害時の宿泊情報提供で協定

19/06/18

全旅連(全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会)と日本水道協会(東京都千代田区)は6月17日、地震など災害発生時の宿泊可能施設についての情報提供で協定を結んだ。災害発生時に、全旅連が水道協会の求めに応じ、当該エリアで宿泊できる施設の情報を提供することで、水道復旧支援作業員が迅速に現地に入れる環境づくりをサポートする。

会見で、全旅連の多田計介会長(石川県和倉温泉・湯けむりの宿美湾荘)は、「自然災害が相次ぐなか、支援作業員の宿泊先確保のお手伝いでインフラ復旧に役立ちたい。これを第一歩に、行政機関や他の民間団体とも災害時の協定を進めていきたい」と抱負を述べた。
全旅連では、災害時に当該県の組合が営業状況調査として、会員の被災状況や営業業況をまとめ、被災者やインフラ復旧作業員の宿泊受入に当たっている。協定により、全旅連は、こうした営業状況調査の結果を、水道協会の求めに応じて提供する。

多田全旅連会長と吉田日本水道協会理事長

日本水道協会の吉田理事長(左)と全旅連の多田会長

一方、日本水道協会の吉田永理事長は、「災害時の応急活動では、これまで宿泊先の確保が課題となっていました。今回の提携は心強い力になります。特に、災害が広域に及んだ場合に対応できる」と期待を示した。

同協会では、1995年の阪神淡路大震災以降、被災したエリアの水道事業者を、他のエリアの水道事業者が支援する、水道事業者間の相互支援に力を入れ、災害時には、協会が会員水道事業者に、給水車等による給水活動や、破損した水道管の補修などの応急活動を要請してきた。

ただ、これまでは、「自らの活動は自らで調達する」ことがルールで、宿泊施設の確保も支援要請に応じた各事業者が、それぞれで対応してきた。それでも11年の東日本大震災では、全国から14000台の給水車が東北に集結し、45000人が転地で応急活動に当たっている。
吉田理事長は、「自ら調達するというルールについても見直し作業を始めたところ」と、自然災害が多発するなか、応急活動に当たる事業者支援の方向性を打ち出している。

全旅連は都道府県旅館組合を構成員に、全国15000軒の宿泊施設が加盟、一方、水道協会には全国1350社の水道事業者が加盟している。

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