トリプラ、京急イーエックスインでデジタル化実証実験を開始 SaaS型予約エンジンなど使用
旅行業界向けIT・AIサービスを展開するtripla(東京都中央区、トリプラ)は27日、 京浜急行(京急電鉄)のグループ企業である京急イーエックスインが運営する宿泊施設で、 バージョンアップを行った「triplaホテルブッキング」や、2017年にリリースした「triplaチャットボット」を利用し、 ホテル業務のデジタル化による顧客満足度と業務効率化の向上効果の検証を行うと発表した。

triplaホテルブッキング
実証実験で「triplaチャットボット」「triplaホテルブッキング」「triplaサポートチケット」を使用
この取り組みは、 京急電鉄とサムライインキュベート(東京都港区)主催の事業共創プログラム「KEIKYU ACCELERATOR PROGRAM」の一環で、 トリプラが提供するサービスは、 既に提供している「triplaチャットボット」「triplaホテルブッキング」の2種類に加え、 今後リリース予定の「triplaサポートチケット」を加えた3種類を使用する。
人材不足へのIT化をトリプラは提言
現在、宿泊業界の人材は不足しており、 日本国内の多くの宿泊施設は、 訪日外国人観光客からの問い合わせの急激な増加に適切に対応する難しさに直面している。 宿泊業界における業務効率の改善は、 必要不可欠であるにも関わらずIT化が十分ではなく、 予約システムの使いづらさに起因する自社ウェブサイトからの予約率の停滞、 人的リソースを必要とする非効率でアナログな管理・運用が課題となっている。
トリプラは、 「KEIKYU ACCELERAOR PROGRAM」の趣旨である「モビリティを軸とした豊かなライフスタイルの創出」の実現のため、 旅行に欠かせない鉄道との実証実験を重ね、 業界全体の業務効率化と顧客満足度向上への貢献に努めている。
京急イーエックスインホテルグループで実証実験するトリプラのサービス
■日本初のSaaS型予約エンジン「triplaホテルブッキング」
2019年7月から「京急 EXイン 品川・新馬場駅北口」および「京急 EXイン 浜松町・大門駅前」の2施設にて導入を開始する。利用者は、宿泊施設の予約で ドメイン遷移することなく最短4クリックで予約が完了する。 利便性とともに自社ウェブサイトからの予約率の向上を図る。
また、トリプラでは、 ウィジェット型へ仕様を変更。 改修前は、 ワードプレスユーザーに限定されたサービスだったが、 今回のバージョンアップで、 全ての公式ホームページに対して短時間での導入が可能となった。
■多言語AIサービス「triplaチャットボット」
2019年7月から京急イーエックスインホテルグループ15施設で導入開始。宿泊施設の公式ホームページ上で客からの問い合わせへの対応と同時に宿泊予約の完了が可能となるサービスで、 2017年のリリース以降、 既に国内500以上の施設に導入されている。 従来、 フロントスタッフが電話やメールで対応していた客からの問い合わせに代理で対応することで大幅な業務削減に貢献している。 業界唯一である、 有人オペレーターによるサポート体制も高い評価を得ている。
※京急イーエックスインホテルグループ15施設:「京急 EX ホテル 品川」、 「京急 EXホテル 高輪」、 「京急 EXイン 羽田」、 「京急 EXイン 東銀座」、 「京急 EXイン 浜松町・大門駅前」、 「京急 EXイン 京急川崎駅前」、 「京急 EXイン 品川・泉岳寺駅前」、 「京急 EXイン 横浜駅東口」、 「京急 EXイン 浅草橋駅前」、 「京急 EXイン 品川・新馬場駅北口」、 「京急 EXイン 秋葉原」、 「京急 EXイン 蒲田」、 「京急 EXイン 横須賀リサーチパーク」、 「京急 EXイン 大森海岸駅前」、 「京急 EXイン 羽田・穴守稲荷駅前」
■忘れ物情報を一元管理できる「triplaサポートチケット」
今後、 京急イーエックスインホテルグループにて正式リリース予定だ。これまで紙で管理されていたお客様の忘れ物情報をWEBで一元管理することで、 スタッフの忘れ物情報へのアクセスが簡易化される。 また対応状況を可視化することで、 スタッフ間での情報共有やリモートでの管理が容易になり、 業務効率および客の利便性の向上を実現する。なお、 忘れ物情報に関する課題は、 京急電鉄が運営する鉄道事業においても共通しており、 今後、 この領域における導入も検討されている。
「今後も、 課題解決に貢献するマーケットイン型のIT・AIサービスの導入を進め、 旅行業界に新たな価値を創造する」と同社。
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