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東京のホテルから:招き猫を磨くだけじゃダメなんだ

20/09/15

年明け早々から始まった新型コロナウイルスの感染拡大を受け、お客が来ない。「来月こそは」と思いながら、春が去り、そして、早くも夏が終わってゆく。

人通りも増えた銀座四丁目(中央区)

こんな時こそ、普段出来ない片付けや掃除をなどと思っていたが、最近では、やり尽くした感がある。先日も、普段目にしながら、なかなか手に取ることのない、レストランの片隅に置かれた招き猫を磨いてみた。長年の埃と汚れを落としながら、そんなジンクスにすがる自分が滑稽に思えてきた。

帰宅後、家族にそんな話をすると、ハッパをかけられ、テレワーク用プランの販売と、飲食部門の積極販売を勧められた。所詮、素人意見と小馬鹿にし、どうせダメだろうと渋っていたが、結局は根負けし、翌日よりテレワーク用プランの販売と、レストンを稼働させることにした。

結果、わずかではあるが予約が入り始め、レストランも今までにはいなかった客層が入り始めた。不況が続き、気持ちが後ろ向きになると、チャレンジ精神が失われ、負のスパイラルに陥ってしまう。そんなことを再確認させられた出来事だった。

長引く不況に気持ちが折れそうになることは、しばしばではあるが、気力を失わず、常に挑んでゆく姿勢。活路を見いだすには、結局これしかないのではなかろうか。

(中央区のホテル経営者)

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