コロナ後を見据えた事業 下呂温泉、観光協会・旅館組合が総会/岐阜
岐阜県下呂市の下呂温泉観光協会(瀧康洋会長=水明館)と下呂温泉旅館協同組合(瀧多賀男理事長)の総会が5月26、27日に相次いで開かれた。いずれも役員改選では会長、理事長を再任した。
観光協会の第76回通常総会であいさつした瀧会長は2021年度の下呂温泉への宿泊客数が58万2564人で前年度比13・7%増であったことを報告し「コロナ禍の厳しい環境下において、成果を出せたと思います」と総括。
さらに「環境の変化は我々の都合に合わせてくれません。マーケットは小さくなってもお客様を開拓するという意気込みが大事です。いってみれば観光は水の如しの対応をしなくてはなりません」と述べた。
また瀧会長は昨年度、トヨタ生産方式を用いた「カイゼン」を観光協会で採り入れ、事務局の2S(整理・整頓)、生産性向上、品質の平準化を図ったことや宿泊施設のデータ収集・分析システムの拡充にも注力したことを報告した。
今年度事業についてはは・隣接観光地との連携強化や客観的データに基づくマーケティング・着地型体験促進事業などを通じ、訪れる人の滞在時間を増やし、消費拡大を目指す・エコツーリズムとDMOを組み合わせた「E−DMO」を使い他地域との差別化などに取り組む−といったことを決めた。
一方、旅館組合の第59期通常総会では、瀧理事長が「新型コロナウイルス感染症の影響は、以前の経済状況までの回復には至らず、依然厳しい局面を迎えています。大変な時期に対応するため、もう一期責任を果たしたい」と話し、組合員の結束を深め、新たな温泉地づくりを目指そうと呼びかけた。
今年度の事業のうち一般・特別宣伝事業は、特選宿泊プラン事業、直行バス運行事業、湯めぐり手形事業のほか下呂温泉謝肉祭や冬の花火物語の開催、白鷺橋でのイルミネーション、しだれ柳花餅飾り・餅つきなどの事業を行う。
インバウンド事業としては下呂市・観光協会と連携し、商談会や受入体制強化に取り組むことなどを決めた。
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