大歩危・祖谷いってみる会20周年 記念フォーラム開く/徳島
徳島県三好市の旅館ホテルで構成する大歩危・祖谷いってみる会(植田佳宏会長=ホテル祖谷温泉)の設立20周年の記念フォーラム「世界に通用する観光地域づくり~in三好市」が12月2日、三好市の旧政海旅館で開かれた。オンラインを含め100人が参加した。
冒頭のあいさつで植田会長は「2000年に発会しているので本来は今年22年目。コロナ禍で延期が続き、ようやく開催できました。高知自動車道の開通で観光客が来なくなるといった危機感から始まった会の活動も20年経ち地域も環境も変わりました。今後は訪れた人が『住みたい』と思ってもらえる地域づくりを進めたい」と述べた。
三好市の高井美穂市長は「自社の利益より地域の発展のために国内外の観光客の誘致に取り組んでいただき、敬意を表したい」と同会の活動にエールを送った。
基調講演は、三好市池田町出身でJR四国会長でもある四国ツーリズム創造機構の半井真司会長が話した。「四国観光は遍路の文化=お接待の文化が根強く残っていることが強みです。この文化を次世代にもしっかりと継承していくことが大事です。四国の魅力度が低いというデータは認知度の低さだと思っています。認知度が高まれば魅力度もアップすると確信していますし、四国は持続可能な観光地づくりに適したところだと認識しています」と語った。
また大歩危駅は特急の停車駅で最も乗降者数が少ないにも関わらず、特急が停まり続けるのは「大歩危・祖谷いってみる会の皆さんの熱意があるから」とジョークを交えながら、いってみる会を称えた。
パネルディスカッションでは、三好市観光特使を務めるタレントの大桃美代子さんが「大歩危・祖谷にはたくさんの宝がります。それをどのように磨いて発信していくかが大事」。全日空徳島支店の大山芳香支店長は「体験を通して地域の歴史や文化を学ぶニーズを求める個人客や外国人の誘致が重要」。まちづくり観光研究所の奥坊一広所長は「よそ者を受け入れ大事にする大歩危・祖谷は貴重な存在。訪れる人を気持ちよくさせる文化をこれからも持続してほしい」と話した。
パネリストの意見を受け、いってみる会事務局次長で大歩危峡まんなかの大平修司社長は「いってみる会を20年続けてきた先輩がいて自分たちがあります。これからも皆さんと強く連携し、次の20年をつくっていきたい」と、次代を担う決意を明らかにしていた。
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