結束、継続の好循環-DCのたびに強くなる 新潟県
公益社団法人新潟県観光協会会長の高橋正さんと専務理事の吉川孝之さん、新潟女将の会の小山千寿子さんと野澤邦子さん、大堀真弓さん、新潟県旅館ホテル組合の金子春子さんがこのほど、トラベルニュース社大阪本社を訪れた。4月30日に大阪市北区にオープンした新潟県のアンテナショップに伴い来阪したもので、関西からの誘客を積極的に進めていく決意を示した。
新潟県では現在、6月末までJRグループとデスティネーションキャンペーン(DC)を展開している。新潟でDCが開催されるのは5年ぶり。京都に次いで全国で2番目に多い8回目の開催となり、今回も多くの観光客が訪れているという。
高橋会長は「DCごとに地域、旅館の皆さんが新しい企画を作っています。新潟の場合、DC期間だけの一過性ではなくて、地域が結束して生まれた企画が継続しています。その結果、もてなしの心が育まれるという好循環になっています」と胸を張る。
地域と一体になった取り組みは新潟女将の会が主導する「スイーツめぐり」もその一つ。
小山さんの鷹の巣温泉ではこの季節、越後姫を使ったイチゴのスイーツを提供する。「甘味に秀でて、食感が独特なイチゴですが、日持ちがしません。新潟に来ていただかないと食べられない希少種なのです」。
野澤さんの湯田上温泉では洋ナシのルレクチェで作った生キャラメルが好評だ。「形が悪かったりそのままでは市場に出荷できない果物を加工しています。この取り組みを通じて農家の皆さんと連携できたのが大きな財産になっています」。
大堀さんの五頭今枝温泉では米粉を用いたスイーツを開発している。「お米の消費が落ちていますが、米どころ新潟として新しいお米の味わいを提供したいと思って取り組んでいます。もちもちとした食感は米粉ならではものです」。
2015年春の北陸新幹線開業で、関西から新潟へは時間短縮される。高橋さんは「近隣県との連携も強化し、様々な観光を提案していきます。県内温泉で2、3泊して、地域にごろごろしているうまい肴と地酒で一杯やってこたえられませんよ」と新潟への来訪を勧めた。