東北の空の玄関口・仙台空港へ 宮城県
宮城県富県宮城推進室の田中太さんと宮城県大阪事務所の渡辺秀吉さんがこのほど、トラベルニュース社大阪本社を訪れ、仙台空港民営化をきっかけとする取り組みを紹介した。
仙台空港は、東北9空港のうち唯一の国営空港で、民活空港運営法に基づく初の民営化が予定されている。震災で落ち込んだ乗降客数のうち国内線の需要は戻りつつあるが、国際線や貨物は震災前に比べ低迷が続く。
宮城県では現在、旅客数と貨物量をピーク時の約2倍に引き上げる「仙台空港600万人・5万トン」を掲げ、仙台空港を復興拠点とした様々な取り組みを推進中だ。
田中さんは「復旧の拠点から復興の拠点と位置づけ、東北観光のハブ機能を持った空港になるよう検討を重ねています。仙台空港の便数では千歳に次いで関空・伊丹便が多いのですが、県の観光入り込み客数で関西は1割に満たない状況です。ぜひ関西から多くの人に来ていただきたい」と話す。
東北各地の空港と連携し、航空機利用の仙台IN、仙台OUTの広域観光を模索する。
渡辺さんは「空港間をバスなどでつないで、各地の祭や復興をテーマにコースづくりができれば」とし、田中さんは「航空版のデスティネーションキャンペーンができないだろうかと思っています。地域と空港が一体となって人を呼び込みたい」と意気込む。
そのため、仙台空港をゲートウェイとしたモニタツアーを造成、現在参加者を募っている。温泉や防災などテーマごとに設定し、旅行代金は2泊3日で8万円程度。「割高感があるかもしれませんが、そういったものも含めて税金を投入せず企画しました。ありのままの東北の魅力を感じていただければ」と田中さん。
ツアーの問い合わせは富県宮城推進室 電話022―211―2792。