九州の真ん中で知る通潤橋の物語 熊本県山都町
熊本県山都町の甲斐利幸町長と商工観光課の楢林力也さんが6月29日、トラベルニュース社大阪本社を訪れ、町の魅力をアピールした。
山都町で知られた観光素材と言えば、石造りでアーチ型の通潤橋。江戸末期に造られた水道橋で、長さ75.6メートル、高さ20.2メートルと日本最大級。国の重要文化財にも指定されている。橋の中央から放水されるさまは県の観光ポスターにも使われ、最近ではツアーに組み入れられることも多い。
だけど、と甲斐町長は言う。「橋を見て、すぐに帰る人が多いんです。それでもうれしいのですが、通潤橋にまつわる物語を知ってほしい。その物語を知れば、町にもう少し長く滞在してもらえるはずです」。
水不足に苦しむ土地を救おうと、庄屋の布田保之助が肥後の石工の協力を得て完成させた。橋の歴史は近くにある通潤橋資料館で詳しく知ることができる。また、農業用水を分ける円形分水、落差50メートルの五老ヶ滝など水にまつわるスポットが点在する。
楢林さんは「最近では町の峰々を駆けるトレイルランの大会が開かれ賑わっています。隣の椎葉村と同様、平家落人伝説があり来年の大河ドラマ『平清盛』にちなんでPRしようと考えています」と話した。
甲斐町長は「九州のど真ん中です。ぜひお越しください」。