九州の東西軸「三湯物語」で連携 大分県由布院温泉・熊本県杖立温泉・佐賀県武雄温泉
大分県由布市の由布院温泉、熊本県小国町の杖立温泉、佐賀県武雄市の武雄温泉の九州の3温泉地。九州を東西にほぼ一本の線で結び、「九州三湯物語」として連携して観光振興の取り組みを進めている。
このほど、由布市から市商工観光課の梅野朋美さんとキャンペーンレディの森山真以さん、小国町から町情報課観光係の佐藤登喜子係長と笹原正大さん、武雄市から市観光協会の白濱貞則事務局長と市観光課の大野貴宏さんがトラベルニュース社大阪本社を訪れた。今春の関西からの誘客を訴えた。
3市町共同キャンペーンを11月23日に京都市内で開催。例年福岡市で行ってきたが、今春の九州新幹線全通を機に、九州の「縦」だけでなく「横」のラインにも来てもらおうと、初めて関西で開くことにした。
特産品の販売や、由布市の郷土芸能・庄内神楽の披露などを行い、予想以上に来場者に好評だったという。なかでも三湯を現地から持ち込み、指で泉質の違いを体験してもらう「指湯」は人気で、「子どもからお年寄りまで"湯めぐり"されていました」と笹原さん。
泉質はもちろん、山里の風情漂う由布院、昭和の面影が残る杖立、陶芸の歴史の郷・武雄と特色が異なるが、「人との出会い」をキーワードに連携を深めている。白濱さんは「人との縁から生まれる感動を三湯で提供します」。各氏は「3市町の交流、親交は深い」と話すが、確かに来社時の賑やかさと熱心さからつながりの強さが伝わり「人の縁」を感じさせた。
官民が温泉を原点に地域の弱点を補おうとする取り組みは、今後PR強化に力点を置くという。森山さんは「まず三湯の魅力を知ってもらわないと。そして、現地に来てもらって良さを肌で感じてほしいですね」。