16年は堅調な一年に-JTB旅行動向見通し(1) 国内旅行3億人に迫る
16/01/05
JTBがこのほどまとめた2016年の旅行動向見通しによると、消費者の旅行意欲は堅調で、国内を中心にほぼすべての項目で前年を上回ると予測。訪日外国人数は2350万人と見込むなど、20年に向けた観光大国化へ堅実に歩む一年になりそうだ。
総旅行人数は前年比0.7%増の3億980万人。物価上昇の落ち着きや大手企業を中心に賃金上昇の動きが見られることが個人消費を押し上げ、旅行など興味のあることへの消費マインドが活発化することが見込まれ、旅行意欲は堅調に推移しそう。同社のアンケートの結果から国内旅行だけでなく、15年に控えた海外旅行への意欲もやや戻る傾向に。
さらに今年は15年ほどの長期休暇を取得できる日並びではないが、8月11日に「山の日」が制定され、お盆休暇が長期化。夏の旅行需要を創出しそうだ。同社では現在20代後半―30代の「ミレニアル(親世紀)世代」のSNSを使った旅行スタイル、欧米を中心に訪日客が注目する、日本の里山など「何もない」ことが観光資源として脚光を浴びるなど新しい動きにも注目している。
国内旅行人数は同0.7%増の2億9360万人。消費額も宿泊単価の上昇により、前年を上回ると予想されるなど好調が持続すると見込む。
トピックとしては、東京ディズニーシー、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンという東西を代表するテーマパークが15周年を迎え、活況を呈しそう。北海道新幹線開通や京都鉄道博物館の開業など今年も鉄道ブームが続きそうだ。
→16年は堅調な一年に-JTB旅行動向見通し(2) 訪日2350万人、海外持ち直しへに続く
1 | 2