ウイズコロナの新しい宿文化に Studio iD代表・土井慎介さん、ホテル客室で「健康」づくり
コロナ禍の影響で稼働が落ち込むホテル客室をトレーニングジムに改装し、パーソナルトレーニングを行っているStudio iD代表の土井慎介さん。ジムにはダイエット、身体づくり、腰痛改善など様々な目的を持った老若男女が訪れる。既存の客室を少し変えるだけで「健康」をテーマにした宿泊施設の新しい文化が生まれる。土井さんのチャレンジを紹介する。
旅館ホテルへ普及目指す
大阪ミナミのホテル「道頓堀クリスタルエグゼ」の2階に土井さんのジムはある。もともとあったベッドをどかし、床にマットを敷いている。そしてトレーニング機器を備えただけだ。
「ホテルにはフロントがあって、タオルも自由に使え、シャワーまであります。個室なのでパーソナルトレーニングができますし、ジムとして最適な環境です」と土井さん。実際、ホテルにお願いしたのは、ベッドを動かしてもらっただけ。特別な投資はまったく必要ないという。
もともと近くのマンションの一室でパーソナルジムをやっていたが、コロナ禍でまちから賑わいが消え、特にホテルはほとんど明かりが灯っていなかった。そこで、旧知のリゾートライフの柴山勝也会長に直談判。稼働が落ち込む一助になればと、客室をジムにする構想を話した。「好きなようにやってみ」と柴山会長の承諾を得た。
「都心のホテルは立地が抜群で周囲には住民も働いている人も多い。パーソナルジムなのでボディメイクやヒップアップなど個人に合わせたメニューをご提案できます」
土井さんのジムには常時30人前後が通う。柴山会長もその1人で「ゴルフのラウンドが後半まで持つようになったし、階段も楽になった」と喜ばれているとか。
土井さんは今、パーソナルジムを全国の旅館ホテルに広めたいと考えている。「エステやマッサージのように、健康づくりが旅館ホテルの定番になればと思っています。旅館に連泊してフィットネスと講義を受け、身体にいい食事を提供してもらうダイエット合宿などもできれば」。オンラインでのメニュー作成やトレーナー派遣にも応じ、健康づくりを宿文化として定着させたいと考えている−。
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