“絵本の力”で人の縁を紡ぐ 須磨寺で絵本テラピー初開催/兵庫
「絵本テラピー・いのちのまつり」と題したイベントが10月16日、神戸市の須磨寺で初めて開かれた。コロナ禍で人と人との交流が疎遠になるなか、お寺という地域の拠りどころで、大人に絵本を読み聞かせ、集まった人たちの縁を紡いでいくという試みだ―。
そう本紙に話してくれたのは、イベントを発案した林美智世さん、当日司会進行を務めた西元有紀さん、現場監督?の関保行さんの3人。熱いのだけど、口調は読み聞かせのようにやさしい。こんな感じで…。
今から12年前、絵本で世界平和を目指すと掲げて絵本セラピスト協会が設立しました。セラピストが絵本を読んで感想を持ち合う、その感想は人それぞれ違います。自分の持っている価値観、生き様で感じ方が違うから、正解はないの。だから否定もしない。一人ひとりの感想に聞き耳を立てる。それが面白い。

左から関さん、林さん、西元さん
当日は、協会代表の岡田達信さん(たっちゃん)が読み聞かせ、約50人の参加者がグループに分かれて感想を共有。その後、須磨寺寺務長の小池陽人さんとたっちゃんが対談。偶然にも2人の著作のタイトルが「心の処方箋」だったことから、絵本と寺が自分と対話する触媒になるという共通項が見い出せた。
参道の商店や地元書店とも連携し須磨寺を「絵本テラピーの総本山」にするきっかけになった今回。3人は「人と人が柔らかに交流できるのが『絵本の力』。心が疲れている今、温泉でもやってみたいですね。『絵本浴』なんてどうでしょうか」と笑った。
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