新・OATAを構築 協同組合大阪府旅行業協会の三役が語る(1)
協同組合大阪府旅行業協会(OATA、120組合員)の新理事長に藤原雅彦さん(摂陽観光)が選出され、副理事長に衣川賢一さん(都トラベルサービス)、専務理事に西田三郎さん(日昇観光)が就任した。藤原体制三役の3人に今後の方向性を聞いた。
集団合議制で推進 利益に結びつく施策を
―OATAをこれからどのようにしていこうと思っていますか。
藤原 旅行業を取り巻く環境は大きく変わってきています。OATA組合員も昔のようにひとくくりでは捉えられなくなっており、インターネットを主流にしているところや昔ながらバス旅行での宴会型ツアーを得意とするところ、大手の代売を中心にするところなど幅広い形態の旅行会社が組合員となっています。
当然、考え方が違うのでOATAに求めるもの、期待するところも自ずと違ってきます。しかしここ数年、そういった違いに関しての調整を行う話し合いが行われてこなかったように思うのです。今回選ばれた三役は、そのあたりの調整係として選ばれたのではないかと認識しています。
これまでOATAの方向性はどちらかといえば、組合員事業形態のグループ化を少なくして、その中の多数派に焦点を合わす方法が取られていたと思います。良い悪いではなく、それがこれまでのOATAでした。ところが冒頭お話ししたように、組合員の考え方が多様化してきたため、在来の理事の考え方だけでは幅広いビジネスモデルを持った今の多くの組合員に対応できなくなり、いろんなところに歪みが出てきたように思えます。その歪みを解消するために理事長、副理事長、専務理事の三役が情報を共有して、決定事項は三役と担当部長で決める集団合議制をとり、組織運営を行おうと考えています。
三役、担当部長は様々な場面で対外的な接触が出てきますが、それぞれ現場の最前線に出て仕事をしているからこそ、現場で起こっていることの重要さを感じとることができるんですね。そうして外で得た情報をOATAに持ち帰り、組合の利益に結びつく施策を講じることができる組織づくりに取り組みたいと思っています。
衣川 今、OATAは現状維持をしている時ではないと思っています。現状維持は後退と同義語です。理事長が話されていたように組合員の価値観が多様化しているなかで、原点に戻って基礎づくりを行い、新たなOATAを再構築しないといけません。