中小旅行会社の存在感示す OATA新三役、現状と今後を語る(2) 1万人集中送客が実現
熱意が産んだ成功
−これまでOATAは組合のスケールメリットを生かした集中送客ができないことが課題だったと聞いてきました。HOKでの集中送客はOATAにとっても画期的なことではないでしょうか。
鈴木 1万人を超えた集中送客はOATAの歴史の中でなかったことだと思います。内容が通常プランより安価ということもありますが、京旅協の経験豊かな方々のノウハウが詰め込まれた魅力あるパンフレットづくりなど、京旅協の方々に感謝しています。
3つの組合で作っている商品であることもアピールポイントのひとつで、お客様に「まる得プラン」のパンフレットを持っていくと京都、兵庫、大阪の3組合が共同で作っている商品だということで信頼性が上がり、使っていただけるケースが多いのです。
OATAでは毎月1回支部会を開催していますが「まる得プラン」に参画している施設を優先的に呼び、直接組合員に商品の内容を具体的に説明してもらっている効果もあるようにも思います。宿泊29施設、昼食10施設と、参加できる施設数が決まっているのも特色となり、売りやすい商品内容につながっているようにも感じます。
−「まる得プラン」はどれくらいの組合員が販売しているのですか。
徳原 組合員の約半分、50社以上は使っていると思います。これまでは15社から20社が参画すると成功と言われてきましたが、半分以上の組合員が利用しているというのはOATAの歴史の中でも画期的なことです。
清水 「まる得プラン」は当時事業部長だった鈴木さんの気合の入り方が今日の結果を生んでいると思います。鈴木さんが言われたように、支部会で受入施設を呼んで具体的な内容を発表してもらい、いかにお得な商品であるかを伝えるなど、組合員のモチベーションを上げるための工夫も功を奏したと確信しています。人の熱量で事業が成功するのだと鈴木さんを見て感じました。
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