スケールメリットで共同事業 「HOK連絡会」兵庫、大阪、京都3旅行業組合で座談会(1)
兵庫県旅行業協同組合(兵旅協)、協同組合大阪府旅行業協会(OATA)、京都府旅行業協同組合(京旅協)の3つの協同組合が連携して事業を進める「HOK(ホコ)連絡会」。共同販売する「京りょまる得ユニットプラン」は2018年度(18年4月−2019年3月)、集客数1万4264人、発券額1億6600万円という実績を残した。設立会議開催から今年4月で丸2年を迎える3つの組合から委員の方々に集まっていただき、HOKの現状と今後の取り組みを聞いた。
「京りょまる得ユニットプラン」1万4千人集客の実績 182社だからこそ可能
−HOK連絡会がスタートした当時から振り返ってお話しください。
鈴木 2017年7月、OATAの恒例行事であるビアパーティーを開いた際、3つの組合で集い第1回目の会議を開きました。「統一クーポンを発券している3つの協同組合が連携し、そのスケールメリットを生かした事業ができないか」という形で初めて話し合いました。
一組合単体では思い切ったことはできませんが、3つの組合を合わせると182社で組織することになります。これだけの数の組合員が集まれば、3組合でしかできない事業を展開ができるのではないか、という結論に至りました。そこで取り組みを始めたのが「京りょまる得ユニットプラン」です。
このプランは京旅協だけで年間560人送っていたそうですが、OATAでも販売することとし1年目は京旅協と合わせて1千人を超える集客ができました。その時点ではまだ兵旅協は加入していません。その後、兵旅協も加わり18年に初めて3つの組合で1万人を送客しました。クーポン発券額はマル得プランだけで1億円を超えました。
森野 一定の集客実績を残せたことで、各方面から興味を持っていただき、参画したいという受入さんが増えました。パンフレットには宿泊31プラン、日帰り1プランしか掲載できませんが、参画の申し込みは100軒以上あります。
谷口 「京りょまる得ユニットプラン」は、旅行会社に特別なメリットがある内容であることと、組合の協定旅館でないと掲載することはできません。その条件を満たさない受入施設は掲載をお断りしています。
(次の記事)スケールメリットで共同事業 「HOK連絡会」兵庫、大阪、京都3旅行業組合で座談会(2)
- 道後温泉本館改築130年・保存修理後の近未来を語る 旅館経営者座談会(2) 宿泊80万人を維持する(24/09/05)
- 道後温泉本館改築130年・保存修理後の近未来を語る 旅館経営者座談会(1) 入浴できる重文の価値(24/09/05)
- 量と質で好循環 長﨑観光庁観光地域振興部長×篠原跡見女子大准教授対談(2) 観光ベースに稼ぐ仕組み(24/09/04)
- 量と質で好循環 長﨑観光庁観光地域振興部長×篠原跡見女子大准教授対談(1) 観光が過疎化の解決策(24/09/04)
- クルーズ誘致と港まちづくり 北海道小樽市座談会第2弾(4) 2年10カ月ぶりのクルーズ船寄港(22/08/30)
- クルーズ誘致と港まちづくり 北海道小樽市座談会第2弾(3) 地域に根差した人を育てよう(22/08/30)
- クルーズ誘致と港まちづくり 北海道小樽市座談会第2弾(2) 北の定点を目指すポテンシャル(22/08/30)