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岡山湯郷温泉街で「ガラスのクリスマス」 岡本常秀さん(ガラス作家)(1)

岡山県・湯郷温泉で12月に開催される「ガラスのクリスマス」。湯郷温泉アートプロジェクトして位置づけされ、今年で第3回目を迎える。昨年5千人の参加者があった同イベントは、湯郷温泉の冬の風物詩として定着しつつある。仕掛け人であるガラス作家の岡本常秀さんに話を聞いた。

身近な存在の旅館で

―ガラスのクリスマスというイベントは旅館側からではなく、ガラス作家である岡本さんの方からの働きかけたと聞いていますが。

岡本 そうなんです。我々ガラス作家の作品を展示する場所は意外とないんです。また岡山にはガラス作家が60人いて、おそらく日本全国で最も多いのですが、なかなか交流する機会がありません。

私は湯郷温泉に住み、工房も持っていますから、旅館は身近な存在です。その旅館のロビーを展示場所にできたらおもしろいし、ガラス作家同士の交流もできるんじゃないかと思ったのが最初です。

そこで女将の会の佐々木裕子会長にお願いしにあがったら2つ返事でOKをいただき、観光協会青年部の方たちが積極的に動いてくださいました。

岡本常秀さん

岡本常秀さん

―岡山在住のガラス作家60人のうち50人が参加しているということは、このイベントは岡山県のガラス作家が一堂に介する大展覧会ともいえますね。

岡本 岡山県内の作家さんが多いのですが、今回はイタリアに倉敷のガラスを紹介したサビーノ・ベンチュラさんが参加されています。県内でも倉敷ガラスの草分けとして知られる小谷眞三さん、ご子息の栄次さんにも参加いただくなど、ベテランから若手まで幅広い方々に興味をお持ちいただいています。

―そもそも岡山とガラス作品の関わりは、どこでつながっているのですか。

岡本 今お話しした小谷眞三さんが独自の工夫でスタジオガラスから倉敷グラスの名称で呼ばれるようになり、その後人気が出て数多くの作家が育ちました。倉敷芸術科学大学にガラスコースもあって、その卒業生が作家になったりしています。

岡山湯郷温泉街で「ガラスのクリスマス」 岡本常秀さん(ガラス作家)(2)に続く

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