三世代が楽しめるリゾート地へ 矢島義拡さん(池の平ホテル&リゾーツ社長)(1)
昨年創業60周年を迎え、会社名も株式会社池の平ホテルから株式会社池の平ホテル&リゾーツに社名変更した信州・白樺湖の池の平ホテル。矢島義拡社長に話を聞いた。
時代捉え次のステップへ
―創業60周年を迎え、社名も変更されましたが心境をお聞かせください。
未開の地だった白樺湖に祖父であり創業者、そして現会長の矢島三人が入植して昨年で70年、池の平ホテルを創業して60年を迎えました。観光や宿泊業とは無縁でしたが「人様に喜んでいただける仕事をしよう」と始めたのが池の平ホテルの経営です。
土着型のデベロッパーとしてスケート場や遊園地、パターゴルフ場など自分たちで汗をかいて次々と新施設をつくり、白樺湖の観光を魅力あるものにしてきました。
―社長になられて、創業者をどのように見ておられますか。
創業者は元々がサービス業で身を立ててきた人ではありません。おもてなしの気持ちは当然ありますが、おもてなしが優先ではなく、来ていただくためにどのようなおもてなしをするかを考える人です。おもてなしを売るというよりも、売りやすいおもてなしを作るという発想だった点が、ここまでこの地が続いてきたひとつの要因なのではと思っています。
私は4年前の2011年、東日本大震災のあとに社長に就任しました。2代目になりますが、創業者とは60年の隔たりがあるなかでの就任です。社名を池の平ホテル&リゾーツに変更したのは創業者と私の同じ思いのなかで、次のステップへ行く宣言でもあります。
これまでレジャー色を強く出すことで集客ができる時代でした。しかし現在は滞在や寛ぎ、癒しといったことが喜ばれるリゾートの時代です。それを追求するリゾート施設として池の平ホテルがある、ということを社員やお客様にお伝えし、そのような商品展開を図っていくという狙いもあります。これは、創業者の思いでもあります。
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