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全旅「ふじ丸で行く麗水世界博」 初のチャータークルーズ

全旅(池田孝昭社長)は5月24―27日、日本チャータークルーズの客船ふじ丸を貸し切り、韓国・麗水(ヨス)で開催中の麗水世界博覧会を訪ねるツアーを実施した。ツアーには九州を中心に340人が参加。現地で行われた式典には、全国旅行業協会の二階俊博会長も出席し韓国の観光関係者と交流を深めた。

340人が参加 韓国との交流深める

ツアーは、熊本県八代市の八代港を発着する3泊4日。チャータークルーズ客船の運航は珍しく、八代市の福島和敏市長も乗船するなど地元でも話題になった。全旅にとってもクルーズ客船をチャーターしたツアーを催行するのは初めて。池田社長をはじめ全旅の幹部、全国旅行業協会の九州各支部長も乗船した。

出港セレモニーでは地元、秀岳館高校「雅太鼓」の勇壮な演奏の中、色とりどりの紙テープが幾重にも伸び、多くの市民が見送った。あいさつした池田社長はツアーの安全と成功を誓った。

船内では連日、多彩なイベントが行われた。ふじ丸スタッフが講師を務めたナプキンの折り方教室や満天の星空を観察する星座教室をはじめ、シャンソンなどのコンサート、マジックショー、ビンゴ大会など目白押し。特に、韓国到着後に開かれたNANTAショーは、包丁やまな板など調理道具を楽器にしてコミカルな動きや踊りを披露、歓声が上がった。

NANTAショー

好評だったNANTAショー

また、朝昼夕に加えて夜食やモーニングコーヒー、アフタヌーンティーが提供される食事も乗客から好評だった。ドレスコードがインフォーマルに指定されたフランス料理のフルコース時には、カクテルドレスや着物姿の女性が多くクルーズライフを満喫していた。熊本から参加した女性は「心に残る素晴らしい船旅です」と話していた。

クルーズ

クルーズを満喫

麗水でも、鄭炳裁・麗水市副市長が出迎えるなど歓迎ムード一色。池田社長と福島市長とプレゼントを交換。歓迎式典には韓国観光公社の李参社長、麗水万博組織委員会の姜東錫委員長ら韓国の要人が出席し、このツアーを重視している姿勢を垣間見せた。

二階会長

二階会長(中央)と韓国関係者

池田社長

麗水港で全旅の池田社長(左)

式典の席上、全旅協の二階会長は「麗水世界博覧会で日本は最初に出展を表明したことで、日本館は会場中央部に建設された。日本館では、東日本大震災からの復興・再生に向けて歩んでいる日本人の姿を世界にアピールできると思っている。麗水世界博を成功させるために全旅協、全旅は骨身を削ってでも協力していきたい」と韓国側に表明。姜委員長は「海を通して両国の親密さを確認する大切な機会になる」と応じた。

麗水世界博は5月12日―8月12日に開催。「生きている海、息づく沿岸」をテーマに、海や環境についてのパビリオンが並ぶ。海外から104カ国、10国際機関が出展し、ヒュンダイやサムスンといった韓国を代表する企業館も多い。人気館は、会場内で入館予約券が発行され混雑緩和につなげていた。

麗水世界博

麗水世界博会場からふじ丸を遠望

無事ツアーを終えた池田社長は「今後もこのようなツアーを企画してほしいというありがたい言葉をいただいた。全旅協の会員とともに地元に喜ばれる商品づくりを進めていきたい」と語った。

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