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地域文化を守り生かす―近畿歴史まちづくりサミット(1) 首長らが取り組み発表

国土交通省近畿地方整備局と京都市はこのほど、京都市上京区の上七軒歌舞練場で「近畿歴史まちづくりサミットin京都」を開いた。歴史まちづくりに取り組む近畿の各市町の首長らが集い、取り組みや成果、将来の展望を発表。地域の歴史を生かした観光振興の一層の強化を誓った。

伝統的な生活文化を観光に

サミットは歴史まちづくり法に基づく「歴史的風致維持向上計画」認定地域らが集結し歴史まちづくりの機運を高めようというもので、全国6ブロックで開催。

近畿で初となる大会には、各地から一般客や行政関係者ら約350人が参加し満席に。歴史資産が豊富な近畿地区らしく関心の高さをうかがわせた。

近畿歴史まちづくりサミット

会場は満席

同局の山田邦博局長は「各地ではまちの担い手不足や伝統的な生活文化が失われる懸念があり、懸命の取り組みが行われている」と危機感を訴え、「今日の発表を地方創生に役立てたい」と活動の活性化を呼びかけた。

今回参加した市町は同計画認定の10市町。首長らは発表の際、会場が歌舞練場ということで花道から入場するという粋な演出で会場を沸かせた。

滋賀県からは、彦根市が江戸期の町割りを生かしたまちづくりを紹介。近江八幡市は近江商人ゆかりの古い町並みと水郷都市としての景観を再生する官民一体の取り組みを披露した。長浜市は羽柴秀吉が築いた城下町を「黒壁」を生かしてまちを活性化した成果を報告した。

奈良県では、奈良市が宗教・商工業・観光都市の重層性と地域性の二面性を持ったまちをアピール。斑鳩町は世界遺産・法隆寺周辺を産官学でまち歩き拠点にする取り組みを紹介した。天理市は平安期からの歴史資産を生かし「天理ブランド」の構築に意欲をみせた。

地域文化を守り生かす―近畿歴史まちづくりサミット(2) 文化・景観維持に危機感に続く

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