まちづくり観光の実現へ―東かがわ市(3) おへんろプレスタートのまち発ツーリズムウォーク
20日の第1回「おへんろプレスタートのまち東かがわツーリズムウォーク88―1」には、市内外から約150人が参加した。東かがわ市の文化や食の魅力、地域との交流も含めた「旅あるき」を楽しんだ。
"旅あるき"の新提案 150人が参加
おへんろプレスタートのまちとは、同市の引田港は古くから風待ち港で、江戸から明治期には四国の玄関口であり、四国遍路や金毘羅参りに訪れる人の多くがこのまちから歩き始めたことに由来する。同様に「88―1」は、市内に四国霊場の札所はないものの、隣接するさぬき市に88番札所の大窪寺、鳴門市に1番札所の霊山寺があることから。88番と1番の間を歩く感動の時間という意味を込めた。
参加者は、歩き遍路に欠かせない金剛杖にちなみポールやステッキなど必ず杖を持って歩くのが条件。シニア層が多数を占める中、県内外の大学生らの姿も目立ち、スタート・ゴール地点の江戸時代に創業した醤油蔵だった讃州井筒屋敷には幅広い年齢層が集まった。
健康増進にノルディックウォーキングを推奨している藤田保健衛生大学の若月徹さんによる準備運動の後、土壁の町屋や昭和の洋館の面影を残す旧郵便局が建ちならび、細い路地が入り組む引田の古い町並みへ。ハマチ養殖発祥地の安戸池、田園、キャンプ場、森林と「東かがわならでは」のコースを歩いた。
ゴール地点では、給水ならぬ「給ウドン」が振る舞われ、まちづくり観光塾が考案したところてんを味わった。参加者はもちろん、おもてなしを笑顔で行う地元の人たちも印象的。
ツーリズムウォークのアドバイザー、久保田正義さんは「地域の魅力は歩いてこそ気づくもの。東かがわ市は、素材はあるがまとまっていませんでした。これを地元の人がつないで、おへんろの現代版として企画しました」と話していた。
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