旅行業、受入、サービス手配業の新たな関係 ANTA大阪・本紙共催「旅行業、観光業が元気になるシンポ」(2) 業界発展へ良質な品質と適正な価格
「明日の観光産業を考える」
このあと、旅行ビジネスサポートの内田哲弘部長が「重大事故への対応と全旅保険」について話し、今年の4月から全旅協旅行災害補償制度に加入すると重大事故支援制度を全契約に自動セットされたことを報告。死亡事故や重傷者が発生した事故、社会的影響がある場合を重大事故として想定している重大事故支援制度は危機管理コンサルタントを旅行会社に派遣、事故対策本部の設置、事故情報の収集、被災者の家族対応などのメリットがあることなどを詳しく説明した。
第2部では「明日の観光産業を考える―旅行業と受入機関、旅行サービス手配業の新たな関係」をテーマにしたパネルディスカッションを実施。西村会長と有野専務理事に、全旅協大阪府旅行業協会の吉村会長、香川県高松市に本社を置く総合案内所エス・アール・シーの佐々木政夫社長がパネリストとして登壇した。
パネリストからは
▽「旅行業界も旅館業界も政治力がなさすぎる。政治力を持った強い団体を目指すべきだ」(西村会長)
▽「良質なサービスを提供することで、適正な料金をお客様から納得して出していただける環境づくりが必要だ。そうでないとこれからの旅行業の発展はない」(有野専務理事)
▽「台風21号の影響で自社の海外ツアーは多大な被害を受けた。しかし国内に振り替えて考えると、旅行会社や旅館ホテル、交通機関はキャンセルで損害を被っている。こうした損失をフォローできる保険の必要性を感じた。旅行会社、旅館ホテルなどが結束して働きかけられないものか」(吉村会長)
▽「旅行サービス手配業は国に認められる存在になったが、実際は何にも変わらず、老舗の案内所は閉鎖していっている。横の連携を取り社団法人をつくり、勉強会などを開ける団体をつくるべきだ」(佐々木社長)
などの意見が出された。
第3部は、ANTAの永野末光副会長(西日本トラベルサービス)の乾杯の音頭で懇親会が開かれ、参加者同士が元気に交流していた。
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