インバウンド誘致に向け13圏域でアライアンス 全国観光圏シンポジウム
全国観光圏シンポジウムが9月21日、ツーリズムEXPOのプログラムの1つとして開かれた。観光庁が主導する広域観光圏構想から10年、日本版DMOの考え方に立ったインバウンド誘致や、現在全国に13ある観光圏のアライアンスのあり方について意見を交わした。
前半のパネルディスカッションでは、大正大学地域構想研究所教授の清水愼一氏の司会で、東洋文化研究者のアレックス・カー氏、にし阿波広域観光圏の植田佳宏氏が考えを述べた。
13観光圏のアライアンス・プロジェクト「アンディスカバード・ジャパン」のリーダーも務める植田氏は「外国人はゴールデンルート以外の地方に行きたがっていると実感しています。ただ、どうやって行けばいいのかが課題です。私たちは13のアライアンスで、ゴールデンルートに代わる新たな日本の魅力、まだ知られていない日本を世界に提案できると考えています。観光圏を世界有数の観光目的地とするため、精神、生活、文化、探検の4つをエリアが持つ価値とし、価値を提供する客観的マーケティングと管理を徹底していきます」などと話し、宿泊品質認証制度「Sakura Quality」を立ち上げたことなどを紹介した。
また、カー氏は「京都などゴールデンルートの一部では、入り込みがキャパシティを超えたところも出てきました。今は嵐山の竹林より祖谷に行ってもらったほうが訪日旅行者の満足度は高い。地方誘客は、訪日客が増えている今がチャンスです。その方が京都も落ち着きます」などと、観光圏のアライアンスに期待を示した。
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