中学生に伝える観光業界 日観協が出前授業
日本観光振興協会は3月1日、東京の台東区立浅草中学校の3年生100人に観光教育出前授業を行った。2018年度に作成した小中学生向けの副教材「はじめて学ぶ観光副読本 観光でまちを元気に、日本・ふるさと再発見」を基に授業をしたほか、日本航空の客室乗務員、三﨑絵理子さんと、グランドプリンスホテル高輪のベル・ドアマン、高橋竜さんが、観光業界を選んだ理由や働き甲斐について話した。
同協会では観光産業の認知度向上を目的に17年度、観光教育専門部会を新設し小中学生向けの観光教材の製作に取り組んだ。観光読本は、児童・生徒だけでなく教員も意識して作られ、例えば冒頭では、国連の観光に対する基本理念「観光は平和へのパスポート」を紹介し、異文化間の相互理解の促進や平和の構築、維持に観光を学ぶことの重要性を指摘している。
初めての出前授業では、前半に玉川大学の寺本潔教授が観光読本に沿って観光の役割や観光産業の概要について紹介。また、三﨑さんは「観光業では多様な人が仕事をしています。例えばJALの客室乗務員のなかには保育士の資格を生かしながら乗務で活躍している人もいます。いろんなことに関心を持ち勉強してほしい」と話し、「いつか同じ業界で一緒に働ければいい」と呼びかけた。
生徒からの「3年間勉強しましたが、英語が話せません。どうすれば上手になれますか」の質問について、高橋さんは「私もあまり得意ではありません。でも、現場の英語は繰り返しが多く、慣れていきます。現場が一番の学習法だと思います。皆さんが外国人に道を尋ねられて教えてあげるのも現場の1つです」と答えていた。
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