世界遺産・吉水神社、秋の例大祭に参列 奈良吉野へ有志50人がバス旅行
世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」に登録されている奈良県吉野町の吉水神社。9月27日に境内で行われた秋の例大祭・奉納行事に参加するバス旅行があった。京阪神各地から約50人が参加、令和最初の例大祭に合わせ吉水神社を参拝した。
東大阪市のカナオカ機材代表取締役会長の金岡重雄さんが企画。吉水神社の佐藤和彦宮司とかねてから懇意で、後醍醐天皇をはじめ楠木正成、豊臣秀吉ら日本史に名を残す著名な人物が愛した吉水神社を実際に見て体感してほしいと知人らに賛歌を呼びかけた。
参加者は式典に参列し稲穂や果物、海産物などを献饌したほか、旅行団長を務めた幸南食糧会長の川西修さんが代表して玉串を奉納。後醍醐天皇にちなんだ玉座の間で行われたライアーの演奏や舞、語り部の朗読など奉納行事にも参加した。
また、佐藤宮司のユニークな案内で境内などを見学。陰陽道の邪気払い「九字真法」の所作を佐藤宮司から教わった。
同神社は、もとは金峯山寺の格式高い僧坊だったが、明治の神仏分離によって神社になった。後醍醐天皇の行宮であったことから後醍醐天皇を主祭神とし、源義経が弁慶らと身を隠したことや、豊臣秀吉が花見の本陣としたことなど歴史上のエピソードが数多く残る。秀吉が愛用したとされる金屏風などの宝物も公開されている。早春は境内から「一目千本」をそのまま望むことができ桜の名所としても知られる。
当初は、令和の時代のいやさかを願い徳仁天皇の即位も寿ぐ提灯行列の参加を予定していたが、雨天のため中止。吉水神社近くの旅館宝の家で直来の後、帰路についた。
参加者の一人は「太閤さんにゆかりのある神社に参拝できてよかった。また参加したい」。
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