関空、国際線強化で受入整備 第1ターミナル大規模改修完了
大阪・関西国際空港の第1ターミナルにおけるリノベーション工事で、第3段階にあたるフェーズ3が完了し、3月27日にグランドオープンする。これに先立ち、報道向け内覧会が行われた。
今回のオープン部分は新・入国審査場、共有ラウンジ、国際線出発フロアの商業エリアなど。一部店舗や新・保安検査場などはオープン済み。
新・入国審査場は、これまでの2階から3階に移設し、開放感ある空間に様変わり。開港以来、南北に分かれていた入国審査場を接続廊下で行き来できるようにし、南北一体的な運用にすることでスムーズかつ所要時間の短縮を見込む。南は2月に、北は3月18日から運用開始した。

床面積が拡張された
第1ターミナルの新・入国審査場
また、入国審査と税関申告で、これまでパスポートをそれぞれの端末で読み取るなどが必要だったが事前に「VISIT JAPAN WEB」に登録して「共同キオスク」で手続きすると一回で済むようになる。この共同キオスクは昨年1月から羽田空港で実証実験が行われ、関西国際空港では今回初導入となる。導入数は合計109台で、大阪・関西万博が開幕する4月当初からの運用を予定する。

関空では初めて導入される「共同キオスク」
ラウンジは、これまであった航空会社ラウンジをまとめて共有とし、「KIX Lounge Premium」「KIX Lounge Kansai」の2カ所を3月27日にオープンする。Premiumは最上クラスの搭乗客利用を想定し、143席、オーダーメニューやバーカウンターなどを提供し、KIXオリジナルラベルのシャンパンなども用意。一方、Kansaiは古都と都市のラウンジコンセプトに基づき2つの異なる雰囲気のフロアに分かれ、合わせて658席ある空間はいずれも広々とし、ビュッフェの料理をはじめ、KIXオリジナルの器で提供するカップヌードルもある。いずれもシャワールーム、ロッカー、マッサージチェアなども設置。ラウンジの利用基準は航空会社ごとの規定による。

モダンなデザインで広々としたスペースでくつろげる
「KIX Lounge Kansai」の都市エリア
さらに4階国際線出発エリア、3階国際線到着エリア、2階フードコード「Tasty Street」の3カ所に合計13店舗がオープン。コンビニエンスストア、外貨両替、Wi―Fiレンタル店、免税店など出発と到着それぞれの際に利便性が高い店舗がそろう。
関西国際空港では、リノベーション工事を大きく4段階に分けて実施。これまで新国内線エリア、新国際線出国エリアをオープンし、今回のグランドオープンで主要機能が完成。2026年夏には新国際線出発エリアの南北商業施設が増設予定となっている。
(本紙特約記者・シカマアキ)
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