近畿日本ツーリスト・e宿7月スタート(1) 後発OTAだからこそ
近畿日本ツーリスト個人旅行は7月1日、管理画面型モデルの宿泊予約サイト「e宿(いーやど)」をオープンさせる。近畿日本ツーリストグループとして、ウェブ販売に本格参入を図るもので、訪日外客の予約対応も視野に入れる。ウェブ販売事業を統括する田中雅彦・取締役事業部長に聞いた。
田中雅彦取締役に聞く 16年末に売上500億円目指す
―e宿への取り組みをどのように位置づけていますか。
総合旅行会社として近畿日本ツーリストグループの生き残りをかけた取り組みです。e宿だけでなく、従来のメイト、ホリデーのネット販売、インターネット専用宿泊商品Eクーポンも含めてウェブ販売を強化します。2016年末までにインターネット宿泊販売で500億円の売り上げを目標にしています。これは将来的にインバウンドの取り扱いを拡大していく布石でもあります。
宿泊単品に特化した大手OTAのなかで埋没しないよう、近畿日本ツーリストらしさの付加価値のある管理画面モデル宿泊予約サービスとして、確実に目標をクリアしていきたい。
―大手ネット予約サイトがあるなか、なぜ、今、e宿なのでしょう。
急な印象を持たれるかもしれません。一番大きな理由としては、グループ会社が新体制となったことです。KNT―CTホールディングスを持ち株会社に、グループ全体で総取扱額4500億円のスケールメリットを最大限に生かせる環境が整ったことです。
現行、弊社のネット販売の割合はとても小さい。逆に言えば、それだけ伸び代があると思っています。
―外資系も含め数多くの宿泊予約サイトがあるなかで、どのように参画を呼び掛けますか。
実は、私たちが宿泊特化型の予約サービスに取り組むのは今回が初めてではありません。7年ほど前にステイプラスという予約サイトを稼働させたのですが、数年でとん挫させてしまいました。ですから今回は再チャレンジです。
後発ならではの大胆さで取り組んでいきますので、もう一度、私たちにチャレンジさせてほしいとお願いしています。まずは、目標をきちんとクリアしていくことで、e宿に参画いただいたパートナーである旅館・ホテル様の信頼を得ていきたいですね。
→近畿日本ツーリスト・e宿7月スタート(2) グループの強みを最大化に続く
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