観光結ぶリング完成-首都高中央環状線、全線開通で渋滞緩和(1)
北陸新幹線開業の3月。東京では物流、通勤を担う首都高速道路に、3月7日、新しい路線が開通(開業)した。首都高中央環状線山手トンネルの大橋ジャンクションと大井ジャンクション間が完成し、葛西から大井までのリングがつながった。観光分野への期待も高まる。
中央環状線山手トンネルの完成で葛西JCT(江戸川区)から大井JCT(品川区)の区間が全通し、接続する湾岸線を含めたリングが完成した。中央環状線は都心から約8キロの渋谷、新宿、池袋などを通る総延長47キロの環状線。このうち今回開通したのは9.4キロで、車で走れば10分ほどのわずかな距離だが、リング化による渋滞緩和の効果は絶大だった。
開通前、首都高では渋滞緩和効果について、従来の都心環状線を経由していたときに比べ、新宿から羽田空港までの所要時間が約40分から20分に、同じく外環道の美女木JCTから羽田空港が70分から40分に短縮されるとする予測を発表していた。
実際の中央環状線効果はどうか。首都高は開業から10日後の3月17日に、中央環状線開通後1週間の利用状況を発表している。それによると、開通区間の1日あたりの通行量は平均5万台で、それにより内側の都心環状線の交通量は7%減少した。
また、中央環状線内側の首都高の渋滞・混雑量は1週間平均で約5割減少し、これまで1日9時間発生していた都心環状線の浜崎橋JCT付近の渋滞がほぼ解消されたと報告している。新宿から羽田空港までの所要時間も予測より短い19分に短縮された。
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