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"今あるもの"磨きブランド化―小さな山村の挑戦 福井小浜・中名田地区(1)

少子高齢化、産業の衰退。まちの存亡を左右する不安要素を抱える地域にとって観光は未来へ導く光になる―。その思いで観光振興に取り組む地域が増えている。福井県小浜市の山間部、中名田地区もそのひとつだ。人口減少が進むなか、まちを支えてきたベテランから次代の担い手がひとつになって活発にアクションを起こしている。「今あるものを磨いてものにする」。活動は緒に就いたばかりだが、一歩一歩、住民の元気を担保に歩を進めている。

活力低下歯止めへ 協議会設立でむらおこし

中名田地区は清流・田村川が流れる自然豊かな村。農業、林業が盛んだったが現在1千人超まで人口が減少、市内で高齢化率がトップになり限界集落も現れるなど活力低下が懸念されている。

この現状から地区の将来を危惧した住民たちは「自分たちの村は自分たちでつくる」と発起。地域おこし団体「田村のゆめづくり協議会」を組織し自立の道を歩み出した。コミュニティの場所づくりに加え、地域産品の開発や伝統文化の復活で観光を含めた地域振興を図ろうというのが活動の骨子となる。総務省の2015年度の「過疎地域等集落ネットワーク圏形成支援事業」に採択され、交付金をもとに今後事業を展開していく。

地域振興の核は「今あるものを磨いてブランド化」。新しいものはないが、眠っていた、まちの当たり前に魅力付けをして市内外にPR、「中名田ブランド」を確立するというものだ。

"今あるもの"磨きブランド化―小さな山村の挑戦 福井小浜・中名田地区(2)に続く

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