大阪市でホテル計画続々-おおさか元気塾(1) モダン宿坊に訪日客や女性客
大阪を元気に!を合言葉に活動する「おおさか元気塾」。今回は、続々とオープンする大阪市内のホテル、宿泊施設についてクローズアップしてみました。ホテル建設ラッシュの背景には、大阪市の2016年度訪日外国人観光客数が前年比約35%増の約940万人と、同13%増の東京を大きく上回る活況があることは間違いありません。外資系の高級ホテルから、市場を絞った特徴的な宿まで多種多彩な新規施設をリポートします。(取材協力・ホテルジャーナリスト井村日登美さん)
寺町に泊まり写経や写仏を体験
2017年から19年にかけて大阪市内にオープンする主なホテルは別表(トラベルニュースat5月25日号掲載)の通りです。大阪の宿泊需要が市場から大きな注目を集めていることがわかります。
そんな中、今年4月23日、一風変わったモダンな宿坊がオープンしました。場所は、南北1400メートル、東西400メートルのエリアに約80の寺院が集中する大阪市天王寺区の下寺町。周辺にも聖徳太子ゆかりの四天王寺や一心寺をはじめ著名な寺社仏閣が周辺にも点在しており、全国的にみても珍しい寺町です。
「和空下寺町」は、このまちを舞台に新しい宿坊のスタイルを提案し、写経や写仏、精進料理などを気軽に体験することができるユニークな施設。宿泊客が近隣の寺院を参拝する場合は僧侶らが案内することも可能で、愛染まつりの舞台でもある「愛染堂勝鬘院(しょうまんいん)」では朝のお勤めの体験もできます。
室内は畳敷きにベッドを置いたモダンなスタイル。宿泊料は、体験料も込みで1人1泊1万円から。5月も訪日外国人客や女性客など多くの利用があったそうで、8割の稼働率を目指すといいます。
→大阪市でホテル計画続々-おおさか元気塾(2) "星野"も進出―地域活性のエンジンにに続く