重厚な歴史文化に圧倒-OATA、中国江蘇省へ研修(1) 中国観光局が招請
大阪府旅行業協会(徳原昌株理事長)とOATA連絡協議会(安藤元量会長)は6月17―20日までの4日間、中国江蘇省を視察した。視察は中国国家観光局駐大阪代表処(劉海生主席代表)の招きで行われたもので、江蘇省・紅南地方の南京、鎮江、揚州を訪問。3都市の旅遊局や旅遊委員会の関係者と交流を行いながら、歴史や文化、食などを視察、体験した。
南京で世界遺産や中国文化の深みを体感
今回訪問した江蘇省は上海に隣接し、東西に長江、南北に大運河が流れる水が豊かな地域。省都である南京は西安、北京、洛陽と並ぶ中国四大古都の一つ。鎮江は三国志の舞台として知られ、揚州は鑑真和上ゆかりの地として有名だ。
一行は17日、関西空港19時発の中国東方航空で南京空港へ。20時45分に着き、この日はホリディ・イン南京アクアシティに宿泊。
翌18日は、はじめに世界遺産に登録されている明孝稜を訪ねた。明の初代皇帝、朱元璋の墓で25年をかけつくられた。この墓で有名なのは、墓に続く道「神道」に並ぶ石の彫刻。様々な動物の像は墓を守っているとされる。周辺には中山稜や霊谷寺などがあり、南京の主要観光地の一つ。
次いで訪れた儒教の始祖・孔子を祀る夫子廟は、南京を代表する観光スポット。東京の浅草のような雰囲気のなか、白壁と黒屋根の明時代の建物や楼台、水亭などの建物が並ぶ。近くにある泰淮河(しんわいが)は長江の支流で南京市内を貫いて流れている。
このあと中国内で現存する最大規模の城門がある中華門へ。明の時代は都が置かれた南京城は、周囲約33キロの多角形の城壁で囲まれていた。そのうち23キロが現在も保存されており、高さ14―21メートルある城壁は圧巻。城壁を通して見る南京のまちが美しい。中華門は城壁の南門にあたり、城内には27個の「蔵兵洞」があり3千人の兵と兵糧1千トンを収容できたという。
余談だが、城壁は日本のアニメや漫画でお馴染みの「進撃の巨人」に出てくる城壁をほうふつとさせるぐらい、強烈なインパクトがあることをお伝えしておきたい。
大報恩寺遺跡公園は、仏教文化の博物館。1千年前の地下宮殿で発掘された石函や鉄函、七宝アショカ王塔、金棺銀棺などの国宝が展示されている。瑠璃塔も壮大で世界七大奇観の一つと言われる。
夕食は南京旧市街を再現した老門東歴史文化地区で。南京市旅遊委員会の夏軍副主任らと交流を深めた。
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