重厚な歴史文化に圧倒-OATA、中国江蘇省へ研修(2) 建物や雰囲気に好印象
鎮江、揚州をめぐる
19日は鎮江へ。西津渡古街は、かつて鎮江市で最も栄えた場所で「1千メートル足らずの街路だが、人々は1千年をかけて歩いてきた」と言われるほど、見応えがあると評価されている。唐・宋・明・清の5王朝を経て現在の形になったとされ、1千年の文化情緒を感じることができる。
痩西湖は隋や唐の時代から風光明媚な場所として知られ、清時代の詩人が杭州の西湖を引き合いに出し「痩せた(細長い)西湖」と詠ったことが名前の由来となっている。湖は船で周遊し、五亭橋や釣魚台を見てまわる。いずれも鎮江、痩西湖のシンボルとしてぜひ見ておきたい。痩西湖の風景区は外周を歩くと3時間はかかるとあって、ゆっくり湖を進む船をお勧めしたい。
大明寺は揚州市にある由緒ある寺で、日本へ仏教や戒律を伝えた奈良・唐招提寺の鑑真和上が住職をしていたことで知られる。寺には、唐招提寺にある鑑真和上像を模した像も安置されている。
この日の歓迎会は清時代の揚州を再現した東関街の盧氏塩商古宅で行われ、ここでは揚州市旅遊局の王明宏副局長が出席した。江蘇省での最後の夜はフォーポイント バイシェラトン揚州ハンジャンの宿泊だった。
最終日の朝食は、百年以上の歴史を持つ飲茶料理の老舗である冶春茶社で味わった。
今回の視察の目玉の一つに料理があり、いずれの場所でも中国四大料理の一つ京蘇料理(南京料理とも称される)の系列である淮揚(わいよう)料理が振る舞われた。淮揚料理は、長江で獲れた魚介類や鴨など厳選した素材を手の込んだ調理で、メーンとなる食材を引き立たせることを得意とする。一行は、行く先々で食を堪能した。
20日は、南京航空14時30分発の中国東方航空に乗り、関西空港には18時に着いた。
参加者からは「北京など他地域より緑が多く、趣のある建物も多く残っていた。これまでとは違う中国を楽しめた」「中華門がある城壁には圧倒された。日本ではまず見ることのできない城壁だ」「痩西湖で船に揺られ、のんびりした雰囲気は忘れられない」など好印象の声が多く聞かれた。
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